ナースコール 召使

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ナースコールは、患者さんが困ったときや体調に異変が生じたとき、看護師に助けを求める大切な手段です。

しかし、その使い方が適切でない場合、看護師たちに過剰な負担を与え、結果的に患者さん全体のケアに支障をきたすことも少なくありません。

「ナースコールを押せば何でも対応してくれる」という考え方ではなく、「本当に必要なときに使うべきもの」という認識を持つことが求められます。

この記事では、現場の経験や課題を基にナースコールの適正な使用について詳しく考えてみます。

 

ナースコールの現状!なぜ適切に使われないのか

 

ナースコールが適切に使われていない現場の状況は、患者さんの意識の差や病棟の種類によって大きく異なります。

一部の患者さんは、体調の変化に敏感で適切にナースコールを使用しますが、その他の患者さんは「些細な用事」や「単なる構ってほしい」という心理でナースコールを多用することもあります。

これが、看護師にとって大きな負担となっているのです。

 

例えば、以下のようなケースが日常的にあります

  1. リモコンやスマホを取ってほしいという要望
  2. 「テレビの角度を調整してほしい」「アイスノンを頻繁に交換してほしい」といった些細な依頼
  3. 夜中に「娘に電話をかけてほしい」と頼むようなプライベートな要求

これらの要求自体が悪いわけではありませんが、頻繁にコールが鳴ると、本当に命に関わる状況のコールを見逃すリスクが高まります。

また、看護師が「またこの部屋か」と思い、心理的に対応が遅れるケースも起こり得ます。

 

 

 

「私は召使ではない」と感じる瞬間!

 

ナースコールが過剰に利用されると、看護師はどうしても「私は召使ではない」と感じてしまうでしょう。

もちろん、看護師は患者さんをサポートすることが仕事であり、役割の一つです。

しかし、頻繁に「些細な用事」で呼び出されると、どうしても「それは自分でできるのでは?」という気持ちが湧いてしまいます。

 

特に以下のような場面では、ストレスを感じることが多いです

  1. 患者さんが部屋にリハビリスタッフがいるにも関わらず、「看護師を呼んで」とナースコールを押す
  2. クッションを少し動かすだけのために10分おきにコールを連打
  3. 看護師の説明を理解していながら、嫌がらせのようにコールを押し続ける患者さん

このような状況に直面すると、看護師としてのプロ意識を保つことが難しくなります。

一方で、患者さんの立場を考えると、「寂しさ」や「誰かに関心を向けてほしい」という気持ちが背景にある場合もあり、その気持ちを無視するわけにはいきません。

 

 

 

なぜ些細なことでナースコールを押すのか?

 

患者さんがナースコールを頻繁に押す理由には、いくつかの背景があります。

 

一つは、入院生活が孤独であること。

特に高齢者や認知症の患者さんでは、周囲との交流が少ないため、ナースコールを押すことで看護師とコミュニケーションを取りたいという心理が働くことがあります。

 

また、自分でできることでも「看護師にやってもらいたい」と考える患者さんもいます。

これは、病気や入院生活による心理的な甘えが原因であることが多いです。

 

さらに、病棟の環境に不満を感じている患者さんの場合、看護師に過剰に頼ることで自分の存在をアピールしようとするケースも見られます。

 

 

 

ナースコールの適正使用を促すためにできること

 

ナースコールを適切に使ってもらうためには、患者さんへの教育と看護師自身の対応の見直しが必要です。

以下のような取り組みが効果的です

 

  • 入院時の説明を徹底する

入院時に「ナースコールの正しい使い方」を説明し、具体的な例を挙げながら患者さんに理解を促すことが重要です。

「自分でできることは自分で行う」「緊急時に使う」など、具体的なルールを示すことで、無駄なコールを減らすことができます。

 

  • 適切なタイミングでフィードバックを行う

頻繁にナースコールを使う患者さんには、適切なタイミングで「これは自分でできますね」と優しく伝えることも効果的です。

ただし、患者さんのプライドを傷つけないよう、丁寧に説明することが大切です。

 

  • 患者さんの孤独感を軽減する

特に高齢者や認知症の患者さんに対しては、ナースコール以外の形で孤独感を軽減する取り組みが必要です。

例えば、ボランティアによる話し相手サービスや、病棟内での簡単な交流イベントを実施することで、心理的な負担を軽くすることができます。

 

 

 

ナースコール課金制の導入は現実的か?

 

一部では、ナースコールに課金制度を導入すべきだという意見も出ています。

例えば、「1回500円~1000円程度の課金をすることで、患者さんが必要な場合にのみコールを押すようになるのではないか」というアイデアです。

この提案は、過剰なコールを減らす一方で、患者さんが「経済的な理由で本当に必要なときにもコールを控えてしまう」というリスクも伴います。

そのため、課金制度を導入する場合には慎重な検討が必要です。

 

また、過去に存在した「付き添い婦制度」の復活も考えさせられますね。

これは、患者さんの身の回りの世話をする人を雇用し、看護師の負担を軽減するというものです。

 

ただし、これもコスト面や人員確保の課題があるため、簡単に実現できるものではありません。

 

 

 

無駄なコールがもたらす負の連鎖

 

ナースコールへの対応は看護師の心身に大きな負担を与えます。

深夜の頻回なコールや、業務の合間に割り込むように発生する些細な要求に対応し続けることで、看護師は慢性的な疲労を抱えがちです。

このような状態が続くと、以下のような問題が起こります

  1. 看護師のストレスが高まり、患者さんへの対応が冷たくなる
  2. 看護師の離職率が上がり、人手不足がさらに悪化する
  3. 他の緊急対応が遅れることで、患者さん全体のケアが低下する

看護師が適切な休息を取れるようにすることや、現場の負担を分散する仕組みが必要です。

 

 

 

まとめ

 

ナースコールの正しい使い方を広めることは、患者さんと看護師の双方にとってメリットがあります。

無駄なコールを減らすことで、看護師は本来の業務に集中でき、患者さんも適切なタイミングで質の高いケアを受けられるようになります。

それでも現場の看護師としては、「些細なことで何度も呼ばれるのは本当にきつい」と感じることも多いです。

つい「またか」と思ってしまうこともありますが、患者さんの立場に立ちながら、適切なコミュニケーションを取る努力を続けていきたいと思います。

ナースコールの適正使用が進むことを願いながら、今日も現場で全力を尽くしています。