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看護師の仕事は「安定している」とよく言われます。

お局的存在が職場に居座っていようが、病院が突然倒産するリスクが少ないため、安定した職業だと考えられがちです。

 

しかし、それが全ての看護師に当てはまるわけではありません。

 

給料や職場環境、経営状態などによって、看護師の働きやすさや安定性には大きな違いがあります。

この記事では、看護師の「安定性」に焦点を当て、職場の現実や抱える課題について深く掘り下げていきます。

 

看護師の職場は本当に「倒産しない」のか?

 

「看護師の職場は倒産しないから安心」と思う方も多いかもしれません。

確かに、大規模な病院は赤字が続いてもすぐに倒産することは稀です。

地域医療を支える役割があるため、行政や自治体からの補助金や支援が入る場合が多く、簡単に経営破綻には至らないのが実情です。

 

しかし、訪問看護ステーションやクリニックといった規模の小さい施設では事情が異なります。

これらの施設は経営が悪化すると倒産するリスクが高く、実際に突然閉鎖されるケースも少なくありません。

「勤務していた訪問看護ステーションが次々と潰れた」という経験を持つ看護師もおり、特に小規模事業者では給与が滞ったり、交通費やボーナスが支払われなかったりといった問題も報告されています。

 

「倒産の心配がない」というイメージは、あくまで一部の安定した医療機関に限った話であり、看護師全体に当てはまるわけではないのです。

 

 

 

安定した職場でも「お局」の存在がストレスになる

 

倒産の心配がない大規模病院や、経営が安定した訪問看護事業所でも、看護師にとっての悩みがなくなるわけではありません。

 

その代表例が「お局」の存在です。

 

どの業界にもモンスター社員的な存在はいますが、看護師の現場では特にベテラン看護師(お局)が若手や中堅看護師に大きなストレスを与えるケースが多いと言われます。

 

例えば、ミスを執拗に指摘される、仕事のやり方を細かく批判される、精神的なプレッシャーをかけられるといったことが日常的に行われる場合もあります。

お局の存在があることで職場の雰囲気が悪化し、退職を考える看護師も少なくありません。

 

「倒産しないから安定している」職場でも、こうした人間関係のトラブルが原因で働きづらさを感じることは大いにあり得ます。

 

 

 

給料は安定しているが、それで満足できるのか?

 

看護師の給与は比較的安定していると言われています。

特に大きな病院であれば、倒産のリスクが低く、毎月の給与が遅れたり支払われなかったりする心配はほとんどありません。

 

しかし、安定しているからといって、それが「高収入」であるとは限りません。

多くの看護師が「安定した収入があるのはありがたいけど、仕事内容に見合っていない」と感じています。

夜勤を含む過酷なシフトや、精神的な負担を伴う仕事量を考えると、給与が十分とは思えないことが多いのです。

 

さらに、クリニックや小規模な施設では、給料の遅配や約束されていた手当が支払われないなどのトラブルも発生するため、すべての看護師が給与面での「安定」を享受できているわけではありません。

 

 

 

職場環境の良し悪しで変わる「看護師の安定感」

 

経営がうまくいっている職場は、スタッフが多く、業務が適切に分担されているため、働きやすい環境が整っていることが多いです。

こうした職場では、看護師が1人で背負う負担も軽減され、精神的な余裕を持って働くことができます。

 

一方で、経営が厳しい施設では、慢性的な人手不足や過重労働が常態化しており、看護師にかかるストレスも大きくなりがちです。

特に人手不足の現場では、1人の看護師に求められる業務範囲が広がり、ミスが増えやすくなります。

その結果、お局や上司からの厳しい指摘が増え、働きづらさを感じることも少なくありません。

 

職場の経営状況と環境が、看護師の「安定感」に直結していると言っても過言ではないでしょう。

 

 

 

看護師が感じる「倒産しない安心感」と「人間関係のストレス」

 

看護師として働いていると、「倒産しない職場だから安心」というメリットを実感する場面もあります。

 

例えば、病院や医療施設が地域の医療を担う重要な役割を果たしている場合、行政からの支援が入りやすく、経営が安定していることが多いです。

 

しかし、その一方で、人間関係や職場の雰囲気が悪いと、いくら職場が安定していても長く働き続けることが難しくなります。

お局の存在や人間関係のトラブルは、看護師の退職理由として非常に多い要因の一つです。

 

「倒産しない」という安心感はあっても、職場環境の改善がなければ、そのメリットを活かしきれないのが現実です。

 

 

 

「沈む船」を早めに見極めるために

 

経営が厳しい職場に居続ける必要はありません。

「この病院、大丈夫かな?」と感じたら、早めに他の職場を検討するのも一つの方法です。

 

特に、スタッフの退職が相次いでいる、給料やボーナスが遅れるといった兆候が見られる場合は要注意です。

経営が安定している職場では、スタッフの人数が充足しており、設備や福利厚生も整っていることが多いです。

「安定した職場」で働くためには、自分の目で経営状態を見極める力も必要です。

 

転職を考える際には、経営状況が明らかに安定している病院や訪問看護事業所を選ぶことが大切です。

 

 

 

まとめ

 

看護師は、倒産しにくい職場で働けるという安定性を享受しながらも、給与面や人間関係のストレスに悩む現実があります。

「お局が居ようが倒産しないから安定している」と言われることもありますが、その安定が全ての看護師にとって幸せであるとは限りません。

 

特に人間関係や労働環境の問題は、倒産リスクが低い職場でも頻繁に起きており、多くの看護師がその中で苦しんでいるのが現実です。

愚痴を言わせてもらうなら、「安定してるから大丈夫でしょ」と簡単に片付けられるような仕事ではありません。

経営が安定していても、スタッフが疲れ果てて退職していく職場は山ほどあります。

 

看護師の働きやすさを本当に実現するためには、経営の安定だけでなく、職場環境や人間関係の改善が必要不可欠です。

それでも、どこかで「これが看護師という仕事なのか」と割り切らざるを得ないのが悲しい現実なのです。