美容 皮膚科 クリニック 転職

看護師 免許証 資格 白衣の探偵

 

美容皮膚科クリニックと聞くと、「楽そう」「夜勤がない」「綺麗な環境」「患者さんの対応が楽」など、看護師として働く上で魅力的なポイントが多いように思われます。

私自身、病棟勤務の過酷な労働環境に疲れ、「美容皮膚科なら負担が少なくて快適かもしれない」と思い転職しました。

実際、働き始めてみると、確かに病棟とはまったく違う環境で、最初のうちは「最高の職場を見つけたかも」と思いました。

 

しかし、どんな職場でも時間が経つと必ず訪れる“辞めたい波”——。

美容皮膚科といえども例外ではありませんでした。

私は1年7ヶ月美容皮膚科で働きましたが、最終的には転職を決意。

「ここで頑張れなかったら、もう看護師を辞めるレベルかも」とまで考えていた職場なのに、それでも辞めたいと思う日が来たのです。

 

では、なぜ美容皮膚科は「楽な職場」と言われるのか?

そして、なぜその「楽な職場」を辞めたいと感じてしまったのか?

この記事では、私の経験をもとに、美容皮膚科のリアルな職場事情、そして私が転職を決めた理由について詳しくお話しします。

 

美容皮膚科に興味がある方や、今まさに美容皮膚科で働いているけれど「思っていたのと違う」と悩んでいる方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

 

美容皮膚科が「楽」と言われる理由

 

美容皮膚科は、一般の病棟勤務に比べて「楽」と言われることが多いです。

私自身もそう思っていましたし、実際に働いてみても、確かにメリットがたくさんありました。

 

まず一番のメリットは夜勤がないこと。

これだけで身体的な負担が大きく減ります。生活リズムが整い、睡眠不足に悩まされることもなくなり、体調が安定しました。

夜勤明けの独特な倦怠感から解放されるのは、看護師にとってかなりのメリットです。

 

また、急変対応がほぼないのも特徴です。

病棟では、患者さんの容態が急変することがあるため、常に緊張感を持って仕事をしなければなりません。

しかし、美容皮膚科の患者さんは基本的に健康な方ばかり。

点滴や採血の機会はあるものの、病棟と比べると圧倒的に少なく、オムツ交換や入浴介助などの体力的な業務もありません。

 

職場環境が綺麗で快適なのも大きなポイントです。

美容皮膚科は、美容目的の患者さんが来る場所なので、院内の清潔さや雰囲気にこだわるクリニックが多く、病棟のような薬品の匂いや消毒臭さが少ないです。

看護師自身も清潔感を保つことが求められ、制服やメイクの規定があるクリニックも多いですが、その分華やかな雰囲気の中で働けます。

 

そして、接遇スキルが磨かれるのも美容皮膚科ならではの特徴です。

病棟では忙しくて患者さんとじっくり向き合う時間がありませんが、美容皮膚科ではカウンセリングが重要視されます。

話し方や表情、言葉遣いなど、細かい部分に気を配る必要があるため、自然と接遇マナーが身につきます。

 

こうした理由から「美容皮膚科は楽」と言われるのも納得できる部分はあります。

しかし、実際に働いてみると、それだけではない現実が待っていました。

 

 

 

美容皮膚科の「楽じゃない」現実

 

働き始めてしばらくすると、「思っていたのと違う」と感じる場面が増えてきました。

美容皮膚科には美容皮膚科ならではの大変さがあり、「病棟より楽」と言い切れるものではなかったのです。

 

まず、クレーム対応が多いという問題があります。

美容皮膚科の患者さんは、美容目的で施術を受けるため、効果に対する期待がとても高いです。

そのため、「思ったほど効果がない」「施術後の赤みが消えない」「ネットの口コミと違う」など、クレームが頻繁に発生します。

 

また、売上のプレッシャーがあるのも想定外でした。

美容皮膚科では、看護師も施術のオプションやスキンケア商品の提案をすることがあります。

ノルマはないとはいえ、売上が低いと「もう少し積極的に提案して」と言われることもあり、営業職のようなプレッシャーを感じる場面がありました。

 

さらに、人間関係のストレスも避けられません。

美容クリニックは少人数で働くため、人間関係が悪化すると逃げ場がありません。

病棟なら異動やシフト変更ができますが、美容クリニックでは毎日同じスタッフと顔を合わせるため、一度関係がこじれるとストレスが倍増します。

 

 

 

それでも転職を決めた理由

 

こうしたストレスが積み重なり、私は最終的に美容皮膚科を辞めることを決めました。

夜勤がなくて身体的には楽でしたが、精神的な負担が増えてしまい、結果的に病棟よりも辛く感じることがあったからです。

クレーム対応に疲れ、売上のプレッシャーに耐えられなくなり、人間関係のストレスにも限界を感じました。

給料面でも思ったより高くなく、昇給がほとんどなかったため、「この先ずっとここで働いていても成長できないかも」と思うようになりました。

 

 

 

まとめ

 

どんな職場で働いていても「辞めたい」と思う瞬間は必ず訪れます。

病棟勤務でも、美容皮膚科でも、それは変わりません。

 

私は転職を繰り返しているうちに、自分にとって何が大切なのかが少しずつ分かるようになりました。

美容皮膚科は「神職場」と思える部分もありましたが、それでも辞めたくなることはありました。

どの職場にもメリット・デメリットがあり、理想の職場を見つけるのは簡単ではありません。

 

今、美容皮膚科で悩んでいる人は、一度冷静に考えてみてください。

環境を変えれば解決するのか、それとも考え方を変えるべきなのか。

 

私は今、新しい職場を探しながら転職サイトの電話と戦っています…。