病棟や施設で働く看護師には夜勤があります。
夜勤は日勤に比べて人員が少ないことや、受け持ち患者がとても多くなることなどいくつか大変なことはあるでしょう。
その中で最も夜勤の大変な所は長時間の勤務です。
三交代や二交代で時間などは変わりますが、きついと感じる看護師も少なくはないでしょう。
そんな夜勤ですが、病院や施設によっては差し入れと称して勤務者でお菓子などを持ち寄る所が多くあります。
今回は夜勤の差し入れは本当に必要なのか、また避ける方法はないのかなど紹介していきましょう。
夜勤に差し入れは必要?
夜勤の差し入れに関して疑問をもつ看護師は少なくありません。
もちろん「郷に入っては郷に従え」という言葉があるように、勤め先でのルールは守るものでしょう。
しかし、この夜勤の差し入れに関しては看護業務に関係はしておらず、看護師間の暗黙のルールと化しているところが多いです。
看護師業界には暗黙のルールというものがいくつかあります。 それは学生の時には習うことがなく、看護師として働き始めて知ることも多くあるでしょう。 もちろん、そこの病院やクリニックにある独自ルール …
では、夜勤の差し入れについて看護師はどのような意見を持っているのか紹介していきましょう。
賛否両論
実際には賛成の人、反対の人どちらも半数程います
お菓子を持ってくることを習慣化とされてしまった人にとっては「何も感じない」ということや、「お菓子が食べたくなるから助かる」という人もいます。
その反対に、夜勤中にお菓子などの差し入れがあっても「食べられない」、「夜中に食べることがありえない」などの声もあります。
自分だけが賛同、反対しているからと言って周囲も同意見とは限りません。
また新人の場合は先輩の目もあるので、従うしかないでしょう。
病院や施設によっては先輩や上司が持ってくるから断れず持ってきているという人もいます。
このように夜勤の差し入れに関しては人それぞれ意見も異なります。
疲労を回復のために食べたい?
夜勤はどうしても疲れてしまう人もいます。
特に新人時代は夜勤という形に慣れるまで時間がかかる人もいるでしょう。
そんな時にふと休憩時間、甘いものがあると欲する場面も少なくありません。
通常は看護師の休憩室にお菓子があることはないので、魅力的に感じてしまう人もいます。
また夜勤は日勤に比べて入院などがなければ忙しくはないので、時間を持て余すことがあります。
そんな時に他職員と話しながらお菓子をつまむというのもあります。
一種の交流というところでしょうか。
差し入れと称して疲労回復のエナジー替わりであり、おしゃべりの場のお菓子ということはあるので、持ってくる病院や施設は多くあります
そもそも金銭的に無駄
これは反対側の意見になりますが、毎度夜勤の度に差し入れを購入するお金を無駄と感じている看護師もいます。
確かに、一回の夜勤で500円以上の差し入れを購入していては、月2,000円以上の出費となることもあり、必要と感じていない人にとっては無駄でしょう。
また施設などの場合は看護師だけではなく、介護士などの職種の方も持ってくるので、看護師より給与が低い相手に強要するのはかわいそうだという声もあります。
迷惑な差し入れ事情
夜勤の差し入れに関しても「迷惑な差し入れ」というものもあります
これは私の体験談になり、当時新人時代を通り越し、先輩として病棟で働いていた時に新人看護師や医師が持ってきたものです。
夜勤の差し入れという習慣がある所に就職した新人看護師に少し同情しましたが、「さすがにそれはやらないで」と思ったことです。
私の勤めていた病院だけではなく、他にも病院や施設で働いていて、夜勤の差し入れがあるという所はぜひ以下のことに注意してください。
ケーキなど大きいお菓子は食べられない
初めて夜勤をするという新人看護師に事前に「夜勤時、差し入れを持ってくる習慣があるから、適当に買ってきてほしい」と伝えていました。
そうして夜勤当日、新人看護師が冷蔵庫に大きめの箱を入れており、まさかと思い、新人看護師に「何を持ってきたの?」と聞くと、嬉しそうに「ケーキです!」と言ってきたのです。
ケーキは確かに甘くて、欲しい人には嬉しいものですが、全員がケーキを喜ぶかというと、そういうわけではありません。
特にケーキなどの場合は、その場で食べなければいけないので、欲していない人も強制的に食べなくてはいけなくなります。
どのようなものを持ってくるか言っていなかった私の責任ではあるのですが、ケーキは迷惑な差し入れの一つとなるので気を付けて下さい。
高カロリーな食べ物を持ってきた
これは医師からの差し入れになります。
病院によって異なりますが、夜勤時の看護師に対して差し入れを持ってきてくれる医師がいます
その当時持ってきてくれた医師は比較的若い医師だったのですが、袋いっぱいに入っていた差し入れがカップラーメンでした。
これを素直に受け取ったは良いのですが、誰も食べません。
看護師が求めている差し入れは一口で終わるものや、持って帰ることができる小さめのお菓子です。
カップラーメンはお菓子ではなく、ご飯!
夜勤時夜食が出る病院やお弁当を持参している看護師がほとんどです。
それにプラスしてカップラーメンはさすがに迷惑に匹敵する差し入れでした。
結局みんなでカップラーメンは持って帰りましたが、誰も喜ばないので、高カロリーの食べ物や小分けになっていない差し入れは控えましょう。
夜勤の差し入れ対策
夜勤の差し入れをどうしても受け入れることができないという看護師もいるでしょう。
習慣になっており、先輩や上司が持ってきた場合には自分も持ってくることは残念ながら避けられません
しかし、食べたくないという場合にはどうしたら良いのでしょうか。
また、夜勤の差し入れ習慣を断るにはどうしたら良いのでしょうか。
夜勤の差し入れ対策について紹介していきましょう。
持ち帰れるものは持ち帰る
大半の看護師は小袋入りのお菓子や飴や一口チョコ、ゼリーやプリンなどあっさりしたものが多いでしょう。
その場で食べることができないというならば、こっそりと鞄に入れてしまうことも一つ
先輩方が近くにいる場合は素直に「今は食べられないので、家で食べてもいいですか?」と断りを入れておくと先輩看護師も悪くは思いません。
無理に食べるというのはストレスになります。
いらない場合には相手の批判を買わないように上手く立ち回り術を身に付けていきましょう。
アレルギーやダイエットを口実に断る
これは私の回避方法になっていますが、差し入れは主にカロリーがあるもので、夜中に食べるということに抵抗があった私はダイエットを口実に断っていました
実際看護師をしていて太ったことも事実で、さすがに皆と仲良くお菓子という気分にはなれませんでした。
その際も「最近太ってしまったから、お菓子は食べられない。」と伝え、その後に先輩たちは細くて綺麗な肌をしているけど、どうしているのかと持ち上げつつ断りました。
先輩看護師も女性がほとんどなので、体型や美容には理解を得られます。
どうしても断りたい場合には言い訳をうまく見つけていきましょう。
上司に相談してみる
夜勤の差し入れに上司が関係していない場合になりますが、どうしても自分は差し入れという習慣が受け入れることができないという時には、上司に相談をしてみても良いでしょう。
しかし、これはあまり良い対策とは言えず、場合によっては先輩看護師に目を付けられることや、批判を受けることもあります。
もしそれが怖いという場合には、仲の良い先輩看護師を作り、その先輩看護師に相談をしてみてください。
上の立場の先輩看護師であれば尚良いです。
後輩ばかりを持つ先輩看護師であれば何かしら対策を取ってくれます。
まとめ
看護師が夜勤時差し入れをする習慣を持つ病院や施設はたくさんあり、看護師であれば誰もが経験をしたことがあるのではないでしょうか。
夜勤の差し入れに関しては賛否両論あるので、肯定も否定もできませんが、看護師それぞれに感じるところはあります。
そのような時にはどちらの意見を持っていたとしても、意見を押し付けるのではなく、うまくその場をかわす方法や、みんながその場を凌げるようなお菓子を持っていくようにすると環境は変わってくるので、やってみてください。