看護師になる前に誰しも必ず通る道が『看護学生』というものです。
看護学生の場合は看護師になるために病気のことはもちろん、看護師がどのようなことをするのか技術なども学んでいきます。
その中の一つでもある『看護実習』は、実はかなりきついもので、倒れる程の経験や苦しさを感じることも多くあり、それが原因で辞めてしまう人も少なくありません。
では、看護実習の何がそこまできついのか、また倒れる程のものとは何が原因なのか紹介していきましょう。
看護実習は誰しもがきついと感じ、辛くなり泣くこともあれば看護師になるという夢を諦める人も少なくなく、実際に看護師の免許を取得して看護師にならないという選択肢を取る人もいます。 それだけ看護実習 …
看護実習とは?
看護実習は看護学生にとって避けることはできないカリキュラムの一つ
全学年で何週間、何ヶ月という単位で行われます。
その中でも最終学年に行われる看護実習は最も期間が長く、主に4月~10月にかけて行われることがあります。
最終学年の看護実習では、成人看護だけではなく小児、婦人、精神と様々な科で行われ、一つの看護実習期間は主に2週間~4週間程となっています。
では、主な看護学習の流れやどのような実習方法が行われるのか、より詳しく紹介していきましょう。
主な流れ
看護実習の主な流れとして
7時半 病院に集合
8時 申し送りに参加
8時半 患者とのコミュニケーションや実習開始
12時 昼休み
13時 午後実習開始
16時 実習終了、記録などの記載
17時 帰宅。ここからは記録の続きと事前学習
になります。
主な流れになりますが、看護学校や実習先によっては大きく異なることもあります。
帰宅後が一番大変で記録に夜中までやる人もいれば短時間の睡眠しかとれず、それが原因で倒れる程きつい実習と化することもあります。
看護学生一人に患者一人
どの科の看護実習でも看護学生一人につき患者が一人つきます
もちろん看護学生でも看ることができる患者であるため、そこまで難しい疾患を持つ人に当たることは少ないでしょう。
しかし、先生の配慮で看護学生の能力に合わせて患者が割り振られるため、やはり出来る人には多少難易度のある患者が当たることもあります。
そして、その患者に対して自分は何ができるのか、どのような疾患を持ち、どのような看護が必要なのか、どのような観察を行うことがあるのかなども把握します。
倒れるほどきつかった看護実習の思い出
私が経験したきつい看護実習の思い出はもちろん、多くの看護師が経験する倒れる原因になる理由を紹介していきます
看護学生でこれから実習という時に、どれほどきついのかということを知っておくだけでも、心構えが違うのでぜひ参考にしてください。
看護師たちの対応が冷たい
看護実習の際に担当患者と担当看護師がその日に決まります。
当日に行って初めて知るということもありますが、主に指導看護師は決まっているので、何度か看護実習していれば知っている看護師に当たることもあるでしょう。
中には、もちろん優しい看護師もいますが、主に看護師は忙しいため、指導看護師だったとしても、なかなか引き留めることができません。
そして、中には対応がきつい看護師もいます。
「そんなことも知らないの?」
「なに?」
ときつい口調でくるため、それに抵抗を感じて声をかけることをためらう看護学生も少なくありません。
聞きたいことも聞けず、何をしていいのかと悩むことも多く、それがストレスとなって倒れてしまう看護学生も少なくないでしょう。
課題が終わらない
看護実習期間、患者一人に看護学生がつき、色々なことを学びつつ実習期間関わりを持ちます。
その患者の疾患はもちろん、看護師としてどのようなことができるのかなども計画の一つとして立てていかなければなりません。
そのため、看護計画はもちろん疾患に関するレポートや1日のやったことや得たことなど書くことはとても多くあり、レポート用紙の枚数も驚く程多いことがあります。
実習を終えて疲れている身体でそこから課題をこなすというのは地獄のような時間になるでしょう。
場合によっては多い課題にご飯を食べない、眠れないという日が続くことも少なくありません。
そのため、実習時に積み重なった疲労で立っていることもきついと感じ、実際に倒れる人も少なくありません。
患者との距離感が難しい
看護実習では必ず一人の受け持ち患者が当てられます
実習期間にもよりますが最低1~2週間、実習によっては1ヶ月程その患者について何ができるのか、どのようなことをすると良いのかなどを考え、看護師として学んでいきます。
その間にきついと感じることは患者とのコミュニケーション方法でしょう。
看護実習生を受け入れてくれる患者であれば、そこまで苦労することはありませんが、無口な患者もいれば、看護学生を受け入れつつも、接触を拒む人も少なくありません。
そのため、看護計画が進まない、情報を得られないということで看護記録を埋めることもできず、最終日に指導看護師や先生の前で発表する学びなどが作れなくなることもあります。
それがきつい状況になり、看護記録も進まないため徹夜は当たり前、患者と関わることも苦しくなり精神的に倒れる程きつい実習へと変わっていくでしょう。
調べることが多すぎる
患者の疾患がどのようなものなのかという情報収集はもちろん、程度によって起こる合併症、症状など理解をしておかなければなりません。
それを元にどのような看護を必要とするのか、看護学生ができる範囲のこととは何なのかなど自分で考え、実施していく必要があります。
これは一見簡単に見えるかもしれませんが、実際に疾患の特徴、症状、合併症、できる看護やそれを行った際に得られる改善方法などとても一日で終わる量ではありません
また症状が変われば、それに伴って出来る看護も再度考えていかなければいけません。
そのため、実習に入る前から徹夜ということも少なくないでしょう。
私が体験したきついと感じた看護実習
上記で紹介した倒れる程きついと感じる看護実習の原因を、元に私自身が倒れる程にきついと感じた看護実習について体験談として紹介していきます。
看護実習の間、私はかなり落ち込むこともあり、やる気が損なわれたこともありました。
看護師を目指すことを辞めたいと感じたことも。
では、私が体験した看護実習で倒れる程きついと感じた体験を紹介していきます。
小児の看護実習は看ていることがきつい
小児は正直看護実習に入る前から私は苦手としていました。
子供はとても好きで、保育士になろうかと悩んでいたこともあります。
そんな私が小児を苦手としたのは、未だにはっきりとした理由は分かりませんが、恐らく子供が好きだからこそ、苦しむ姿を看れないと思ったのかもしれません
そんな私が小児で受け持った患者は、小さな男の子でクループ症候群という気管支の疾患を持つ子供でした。
実際看護実習をしている最中は、何を看るべきなのか、何をするべきなのか、何をしてあげたいのかなどポンポン出てきたので実習自体は辛くありませんでした。
しかし、症状が出た子供を見るだけで心は痛くなり、隠れて泣いたりすることもありました。
精神的にきついと感じたことはこの時が一番強かったでしょう。
産後のお母さんとの距離の取り方が難しい
これは看護実習で必ず産前産後の方に寄り添い、出産にも立ち会い、どのように入院中看護学生が関わっていくのかという実習になります。
私も実際に出産を見学させていただき、感動したことを覚えています。
しかし、問題はその後でした。
産後のお母さんは正直疲労が強く、夜中も生まれた赤ちゃんに母乳をあげたりしていることを考えると、頻繁に病室に行ってもいいのか悩みました。
そのため、作成した資料を渡すことも、交流を図ることもできず、うまくできませんでした。
そのせいで夜中になっても記録はできず、実習中も何も進まず、悩み、最終日には不眠で熱が出てしまい、休まざる終えなくなりました。
これが倒れる程きついと感じた一番の看護実習です。
看護学生として何もできない、関わることができないというのは体力的にも精神的にも大きく削られた実習です
まとめ
看護実習は看護学生が看護師を目指す上で必ず行われるもので、この実習で看護師になることを断念する人は少なくありません。
看護実習を乗り切った看護学生、看護師でももう二度とやりたくないと思う人もいる程きつい実習です。
その原因は、看護師や先生、患者や記録など様々なことが理由となり、あまりに根詰めると倒れる程きつい実習へと変わっていきます。
乗り切る方法はもちろんありますので、下記の記事を参考にしてみてくださいね
看護実習は誰しもがきついと感じ、辛くなり泣くこともあれば看護師になるという夢を諦める人も少なくなく、実際に看護師の免許を取得して看護師にならないという選択肢を取る人もいます。 それだけ看護実習 …