看護師 夜勤回数 法律

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看護師をやっていて夜勤について疑問を持ったことはありませんか?

 

夜勤の回数や残業・・・

 

これって法律で決められていないの?!

私も何度も考えたことがあり、今回看護師夜勤回数について法律ではどうなっているのか?調べてみました。

これを知ると、ガッカリする方もいるかもしれませんが事実なので解説していきますね。

 

【結論】看護師の夜勤回数に対しての法律はない!?

 

法律 看護師 夜勤回数

 

白衣2

現在の法律(労働基準法)において、看護師の夜勤回数に関して具体的な規定は存在しません!

 

つまり、看護師の夜勤回数についての制限や基準が法律上で明確に定められているわけではないのです。

 

しかし、それは決して看護師が無理な夜勤を強いられても文句を言えないということではありません。

 

労働基準法では一般的な労働条件について最低限のルールを定めていますが、それ以上の条件は各職場や各個人の労働契約によって決まります。

例えば、「1965年に『人事院』が提案した『2-8判定』では、「3交替制勤務の場合、夜勤の人員を2名、回数は月8回まで」を基本とするよう文章にまとめられています」というようなガイドラインがあります。

 

しかし、これはあくまで提案であり、法律上の規定ではありません。

 

 

1日の労働時間は8時間以内で夜勤の回数は減る?

 

労働時間 夜勤

 

労働基準法の原則として「1日の労働時間は8時間以内」とされています。

これに基づくと、2交代制の夜勤は16時間勤務となり、労働基準法に違反する可能性があることになります。

 

白衣2

ただし、変形労働時間制という制度が存在し、週の労働時間が40時間以内であれば、1日8時間を超えても問題ないのです!

 

このため、2交代制の夜勤の勤務時間が16時間以上であっても、週の労働時間が40時間以内であれば、労働基準法に違反しないとされるのです。

 

また、休憩時間に関しても労働基準法によって規定されています。

労働時間が6時間を超える場合は45分、8時間を超える場合は1時間の休憩が義務付けられています。

したがって、看護師の2交代制の夜勤でも、勤務時間が8時間以上であれば、1時間の休憩を取ることで法律違反を回避することができてしまうのです。

 

 

夜勤の回数に制限は本当に制限はないのか?

 

夜勤の回数 制限

 

一方で、現行の労働法制の中には、夜勤・交代制勤務に関する規制がほとんど存在せず、夜勤回数についての具体的な法的な制約は限られています。

残念ですが、看護師の夜勤回数については、現行の法律では具体的な規定がなく、労働時間や休憩時間を各病院で適切に管理することが重要であるということです。

 

白衣2

各病院で管理していく事なので、ハッキリ言って看護師一個人としてはどうしようもありません・・

 

 

 

看護師の夜勤回数、法律が無い今どのようになっている?

 

看護師 夜勤回数

 

2010年に行われた調査によれば、3交代制や変則3交代制を行う看護師の平均夜勤回数は8.5回

また、この調査では、43.1%の看護師が月に9回以上の夜勤を行っており、21.6%が月に10回以上の夜勤を勤務していることがわかりました。

特に集中治療室の看護師は、平均して月に10回の夜勤を行う傾向があり一般病棟の看護師よりも、集中治療室の看護師の夜勤回数が高い傾向があることが示されています。

 

参考 夜勤・交代制勤務に関するガイドライン

 

白衣2

こうしたデータから、看護師の夜勤回数は個々の医療機関や部署によって異なる可能性があることがうかがえます

 

医療機関や部署によっては、多くの夜勤を回している場合もあれば、比較的少ない夜勤回数で運用している場合もあるでしょう。

 

夜勤回数が多い場合、看護師たちの労働負担が増加し、十分な休息や労働環境の確保が必要です。

 

 

看護師の夜勤の状況!ここまで酷い!

 

2008年に行われた日本看護協会の調査によれば、3交代制勤務を行う看護師のうち、57.9%の人が「帰宅してから次に出勤するまでの時間(実質的な休息時間)が6時間以下になった日」があると回答。

この結果から、看護師たちの中には休息時間が十分に確保されていない場合もあることがうかがえます。

 

また、2010年の調査では、77.3%の看護師が月に1回以上、日勤から深夜勤へのシフトを行っており、10.8%が準夜勤から日勤へのシフトを行っていたことが明らかになりました。

これにより、看護師たちがさまざまなシフトを組むことが一般的であることがわかります。

 

日勤のみの8時間勤務であれば、翌朝の出勤までに16時間の勤務間隔を確保できます。

しかし、3交代制勤務の場合、例えば日勤から深夜勤へのシフトや準夜勤から日勤へのシフトを組むと、勤務間隔が短くなることがあります。

 

白衣2

このため、看護職の交代制勤務は、勤務間隔の設定が過酷になる一因となっています

 

 

 

法律が無くても夜勤回数はガイドラインで解消できるのか?

 

法律 夜勤回数

 

下記は、日本看護協会の「看護職の夜勤・交代制勤務ガイドラインです。

【基準 1】勤務間隔 勤務と勤務の間隔は 11 時間以上あける。
【基準 2】勤務の拘束時間 勤務の拘束時間は 13 時間以内とする。
【基準 3】夜勤回数 夜勤回数は、3 交代制勤務は月 8 回以内を基本とし、それ以外の交代制
勤務は労働時間などに応じた回数とする。
【基準 4】夜勤の連続回数 夜勤の連続回数は、2 連続(2 回)までとする。
【基準 5】連続勤務日数 連続勤務日数は 5 日以内とする。
【基準 6】休憩時間 休憩時間は夜勤の途中で1時間以上、日勤時は労働時間の長さと労働負
荷に応じた時間数を確保する。
【基準 7】夜勤時の仮眠 夜勤の途中で連続した仮眠時間を設定する。
【基準 8】夜勤後の休息
(休日を含む)
夜勤後の休息について、2 回連続夜勤後にはおおむね 48 時間以上を確保
する。1回の夜勤後についてもおおむね 24 時間以上を確保することが望
ましい。
【基準 9】週末の連続休日 少なくとも 1 か月に 1 回は土曜・日曜ともに前後に夜勤のない休日をつ
くる。
【基準 10】交代の方向 交代の方向は正循環の交代周期とする。
【基準 11】早出の始業時刻 夜勤・交代制勤務者の早出の始業時刻は 7 時より前を避ける。

参考 夜勤・交代制勤務に関するガイドラインより

 

私達看護師として、医療現場における看護師の夜勤回数や労働条件に関する課題は沢山あります。

 

白衣2

法律が直接的に夜勤回数を規定していない状況で、看護師の健康と労働環境を保護するために、ガイドラインが重要な役割を果たしいるのですが実際には疑問が残りますよね

 

これらのガイドラインは、業界内での取り決めや基準として、看護師の安全と福祉を確保するために活用され期待しています。

勤務と勤務の間隔に関するガイドラインは、連続勤務からの適切な休息を確保するために重要です。

 

このガイドラインによれば、勤務と勤務の間隔を最低でも11時間以上確保することが望ましいとされています。

この休息時間を設けることで、看護師たちは疲労の軽減や健康の維持に寄与します。

実際、このガイドラインを実施している病院は42.0%であり、現在もこのガイドラインを検討中の病院は35.1%

 

勤務の拘束時間を13時間以内に制限するガイドラインに対しては、19.6%の病院がこれを実施し、28.1%の病院が検討中

 

夜勤回数に関しても、三交代制病院においては、夜勤回数の上限がガイドラインで設定されています。

現状では、夜勤回数の上限が「8回」である病院が53.2%あり、その他にも「9回」を設定している病院が28.7%「10回以上」を設定している病院が17.2%存在しています。

 

夜勤の連続回数に関しては、三交代制病院では「2回」を上限とする病院が74.5%であり、「3回以上」を設定している病院が23.9%

まだまだな感は否めない感じです。

 

また、夜勤時の1病棟あたりの勤務者数に関するガイドラインも存在しますが、一般病棟において、看護職員が「3人」である病院が最も多く(42.7%)、次いで「2人」である病院が40.1%を占めています。

一般病棟で看護補助者が「0人」の病院は63.9%

同様に、療養病棟においても看護職員が「1人」の病院が58.6%看護補助者が「1人」の病院が65.4%であり、看護補助者が「2人」の病院が27.9%となっています。

 

皆さんはどう感じるでしょうか?

 

 

 

看護師が夜勤で働くということ

 

看護師 夜勤

 

夜勤が好きで稼ぎたいのであれば、夜勤勤務は収入面での魅力を持っていおり、夜間手当などが支給されることがあり、一定の給与アップが期待できます。

 

しかし、夜勤は体内時計への影響や健康面のリスクも考慮しなければなりません。

業務量は少なくても心身を休ませるべき夜間に働くことは、日勤とは大きな差があります。

夜勤勤務は、他の勤務形態と比べて、夜間の静けさや患者さんの睡眠を配慮する必要があります。

 

しかし、その一方で、夜勤勤務は夜間の緊急事態や急変に対応する重要な役割も果たします。

病院の現状において、夜勤勤務は医療現場における不可欠な要素となり、24時間体制での医療提供を実現するために、夜間も看護師の存在が求められています。

病院では、夜勤勤務のスタッフを配置することで、患者さんへの適切なケアを継続的に提供することが可能となります。

夜勤勤務は、看護師の専門性や責任感が問われる場面でもあります。

夜間には医師の立ち会いが限られることがあるため、看護師が臨機応変に対応し、適切な判断を下すことが求められます。

 

白衣2

そのため、看護師は高い技術力やコミュニケーション能力を持つ必要があり責任を感じながら働く事になります

 

 

 

まとめ

 

看護師が夜勤で働くことは、医療現場の安定的な運営や患者さんへの適切なケアを支える重要な役割を果たしています。

しかし、看護師自身の健康とバランスを保つためには、適切な労働環境や休息が必要です。

夜勤の回数や状況を法律によって緩和される事を期待します。