氷河期世代の看護師はアウト!?新人と比べると辛い環境だと再確認

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看護師免許を持っていれば仕事に困ることはない、そう言われることが多いですが、本当にそうでしょうか。

確かに、選ばなければ働き先はあります。

しかし、氷河期世代の看護師が直面しているのは、ただ働く場所があるかどうかではなく、待遇や環境の悪化、転職の困難さ、そして将来への不安。

 

最近、若手看護師の給与改善が進み、新人には手厚いサポートがある一方で、私たち氷河期世代の給与は据え置きのまま。

それどころか、新人の教育やフォローに追われ、責任ばかりが増えていく。

そして、転職を考えたところで、40代以上の転職市場は厳しく、思うように新しい職場を見つけることができないという現実に直面しています。

看護業界の変化によって、氷河期世代の看護師たちは「このままでいいのか?」と悩むことが増えました。

 

そこで今回は、氷河期世代の看護師が直面している厳しい現実と、それにどう向き合っていくべきかについて詳しくお話ししていきます。

同じような悩みを抱えている方がいたら、ぜひ参考にしてください。

 

若手の給与はアップ、でも氷河期世代の待遇は据え置き

 

ここ数年、新人看護師の待遇改善が進んでいるのはご存じでしょうか?

離職率を減らすため、新卒の初任給を引き上げたり、「新人定着手当」などの名目で毎月3万円程度の手当を支給する病院も増えています。

これ自体はとても良いことですし、今後の看護業界にとっても必要な施策かもしれません。

 

しかし、問題なのは中堅層や氷河期世代の待遇が全く改善されていないことです。

例えば、ある病院では新人の離職対策として「新人手当」を導入しましたが、これにより中堅層の看護師たちが「新人ばかり優遇されている」と不満を持ち、大量に辞めていったそうです。

 

  • 10年以上働いている私たちの給料はほぼ据え置きなのに、新人には特別手当がつく。
  • さらに、新人の教育や指導を担当するのは私たち中堅層なのに、その手当は一切なし。
  • 負担ばかりが増えて、何も報われない。

そんな状況では「やってられない」と思うのも無理はありません。

 

また、給与のバランスが崩れる問題もあります。

新人の基本給が上がった結果、勤続10年以上の看護師と、新卒1年目の看護師の給与がほぼ同じという現象が起こっています。

夜勤や残業をしなければ、長年働いてきたベテラン看護師の手取りが、新人とほとんど変わらない。

これでは、「頑張って働いても意味がない」と感じてしまうのも当然でしょう。

 

 

 

中堅層にしわ寄せが集中している現状

 

若手の待遇改善が進んだ結果、今まで以上に中堅層の負担が増加しています。

特に、新人が定時で帰れる環境を整えるために、その分の業務を中堅層がカバーしなければならない状況が生まれています。

 

例えば、新人が急性期病棟で働く場合、最初の1年間は基本的に定時で帰れるように調整されることが多いです。

その分、残業が発生するのは誰か?当然、私たち中堅層です。

新人が仕事を覚えるまで、先輩がフォローするのは当然だとしても、フォローの負担が増えるばかりで手当も何もつかないのは納得できません。

 

また、新人教育に関しても問題があります。

最近は、「厳しく指導するとパワハラと言われる時代」になってしまいました。

私たち氷河期世代は、先輩から厳しく指導されるのが当たり前でしたが、今の若手は優しく指導されるのが当たり前の世代です。

そのため、少しでも厳しい言い方をすると「パワハラだ」と言われてしまう。

その結果、新人への指導が難しくなり、「どうすればいいのか分からない」と悩む中堅看護師が増えています。

負担だけが増えて、正当な評価は得られず、挙句の果てには「パワハラ」扱いされる。

こんな環境では、モチベーションを保つのも難しいですよね。

 

 

 

40代以上の転職は想像以上に厳しい

 

こうした状況に耐えきれず、転職を考える中堅看護師も多いでしょう。

しかし、40代以上の看護師の転職市場は想像以上に厳しいというのが現実です。

病院側としても、40代以上の看護師を採用する場合、即戦力であることを求めるケースが多いです。

「教育に時間をかけたくない」「すぐにリーダー業務を任せられる人が欲しい」という理由から、即戦力にならない40代は書類選考の段階で落とされることも珍しくありません。

実際、40代以上の看護師で「転職活動をしても全然決まらない」「何社も応募したのに書類選考で落ちた」という話はよく聞きます。

 

また、40代以上の看護師には「これまでの経験が通用しない」という壁もあります。

病院によって看護のルールや方針は異なりますし、新しい環境に適応するのは思った以上に大変です。

 

 

 

まとめ

 

氷河期世代の看護師は、今まさに厳しい現実に直面しています。

 

若手の待遇は改善される一方で、自分たちは給与据え置き。

新人教育の負担が増え、残業は増えるばかり。

転職しようにも、40代以上の転職は難しく、なかなか思うようにいかない。

 

それでも、「仕事があるだけマシ」と言われてしまうのが現実です。とはいえ、諦める必要はありません。

看護師免許は依然として強い資格であり、選ばなければ働き先はあります。

 

病院勤務にこだわらず、クリニックや訪問看護、企業看護師などの道を模索するのも一つの選択肢。

働き方を変えたり、副業を活用したりすることで、収入や生活のバランスを取ることも可能です。

それにしても、中堅層への負担がこのまま増え続ければ、病院の経営自体が立ち行かなくなるのではないでしょうか。

 

実際、新人ばかりを優遇して中堅層が辞めた結果、病院が派遣看護師でなんとか回しているという話も聞きます。

これからの看護業界がどうなるのか、不安は尽きませんね。

 

私も「もう無理!」と思いながら転職サイトをチェックする日々ですが、転職サイトの電話が多すぎて無視するのも疲れてきました(笑)。

この状況、どうにかならないものかと本気で考える今日この頃です。