大変な実習や国家試験を無事に終え、春から新卒の看護師として働く方は多いでしょう。
それまで実家暮らしだったという方も、社会人として働くにあたって一人暮らしデビューをする方もグッと多くなりますよね。
しかし一人暮らしをする際は、意外と注意するべきポイントがあります。
本記事では「新卒看護師の一人暮らし」に着目し、生活費から考えた間取りや一人暮らしのメリットとデメリットに焦点を当て、解説していきたいと思います。
新卒看護師の生活費から考える、最適な間取りの考え方
看護師は新卒の中でも、比較的お給料の高い仕事の一つと言われています。
しかしそれは夜勤手当や残業手当があるからなのです。
まず4月に入職したばかりの新卒看護師のお給料と生活費の例をご紹介し、その後最適な間取りについて見ていきましょう。
給料・生活費の例
最初に新卒看護師のお給料について例をご紹介します。
【例】Aさん、4年制の看護大学卒業後、附属の病院に就職。内科病棟に配属。4月は夜勤・残業共になし。
基本給 | ¥201,000 |
残業手当 | ¥0 |
夜勤手当 | ¥0 |
交通費 | ¥6,250 |
厚生年金 | ¥25,620 |
健康保険 | ¥10,000 |
雇用保険 | ¥1,000 |
所得税 | ¥5,000 |
手取り額 | ¥165,630 |
Aさんは4月に入職し、最初の2週間は研修がメインだったため、残業や夜勤はともにありませんでした。
そのため残業手当と夜勤手当がどちらもありません。
このようにしてみてみると、お給料が20万円を下回ってしまい、約16.5万円の中で一人暮らしの費用を捻出しなくてはなりません。
次に一人暮らしにかかる費用の一例を見てみましょう。
家賃 | ¥65,000 |
水道・光熱費 | ¥12,000 |
通信費 | ¥10,000 |
食費 | ¥28,000 |
日用品 | ¥10,000 |
合計 | ¥125,000 |
先ほどの手取り額16.5万円から12.5万円を差し引いてみると、手元に残る金額はたった4万円しかありません。
この4万円で自由費や交際費を払ってしまうと、貯金できるのはわずかばかりですし、さらに奨学金などの返済を抱えている方ですと、手元には全く残らないといったことも考えられます。
勤務先の病院から福利厚生の一つとして、住宅補助が出るところもありますが、無い病院もあります。
また住宅補助があっても、1〜2万円程度のところも多いです。
新卒看護師に最適な間取りとは
上記で、意外と手元に残るお金は少ないとお伝えしました。
自由に使えるお金を増やすためにもあまり家賃にお金をかけたくないですよね。
正直なところ、一人暮らしは1Kの部屋で十分というのが私の感想です。
最初の頃は自宅にいる時間が長いと思いますが、次第に残業や夜勤により、家にいる時間は少なくなっていきます。
そうなってくると何部屋もあるようなアパートやマンションに住んでも持て余してしまうと思います。
実際、病院が管理している単身寮は1Kの部屋ばかりです。
一人暮らしする分には問題のない狭さなのでしょう。
また1Kであれば、家賃もそこまで高くならずに済むことができ、家賃を抑えることもできます。
新卒看護師が住むべき部屋のおすすめポイント
アパートやマンションを借りるときに部屋は1Kでいいとお伝えしました。
その分、部屋の設備に投資してください。
今後夜勤が始まる看護師にとって、絶対に必要なのが宅配ボックスとオートロック機能です。
宅配ボックスが必要な理由として、看護師は家にいる時間が少なく、場合によっては急な残業なども発生しやすいです。
時間指定していた荷物を受け取ることができずに不便な思いをすることもあるでしょう。
こういった時のために宅配ボックス付きの物件に住むことで、時間に左右されず気軽にネット注文できますよね。
次にオートロック付きの物件に住んだほうがいい理由は、女性の一人暮らしということもありますし、何より夜勤などで遅い時間に家に帰ることもあるでしょう。
オートロック付きの物件は、防犯面がしっかりしているため初めての一人暮らしの方でも安心です。
仕事で疲れていると家事も億劫になりがちです。
このような時のために最新のお助け家電に投資してもいいですね。
全自動洗濯機や食洗機、掃除ロボットなどがあると、面倒な家事も難なくこなすことができます。
新卒看護師が避けるべき条件と間取りは
看護師が避けた方がいい物件の条件として以下の2つが当てはまります。
・木造アパート
・物件の近くに保育園や幼稚園、小学校といった施設がある
一つずつ解説していきましょう。
木造アパート
新卒看護師は病院の教育制度にもよりますが、5月〜6月頃を目処に夜勤が始まるところが多いです。
夜勤が始まると帰る時間が深夜になったりすることもあります。
深夜にアパートに帰って、そこから家事をしたり、テレビを見てのんびりする時間を過ごしたりする方もいるでしょう。
ですが木造アパートではこういった行為は危険です。
なぜなら木造アパートは音が響きやすく、特に深夜は生活音が下の階に響きます。
昔私が一人暮らしをしていたときに、深夜に洗濯機を回したところ、下の階に住んでいた大家さんから苦情を言われたことがありました。
このようなトラブルが起きやすいため、木造アパートはあまりおすすめできません。
物件の近くに保育園や幼稚園、小学校といった施設がある
これも夜勤が理由になってきます。
夜勤明けで自宅に帰宅後、ゆっくりと眠りたいという方がほとんどだと思います。
しかしながら、近隣に保育園や幼稚園、小学校などの施設があると、日中グラウンドや園庭で遊ぶ子どもたちの声が響き、ゆっくり眠れません。
「防音性の高い部屋に住む」「バックミュージックを流しながら眠りにつく」というような対策法はありますが、何も気にせず心ゆくまで眠りたいですよね。
新卒看護師の一人暮らしのメリット・デメリット
看護師が一人暮らしするメリットとデメリットについてそれぞれ見ていきましょう。
・夜勤で家に帰ってきても気を遣うことなく過ごせる
・自分だけの時間が過ごせる
・忙しいと家事が面倒
・実家暮らしよりもお金がかかる
上記のことは新卒看護師だけに当てはまるわけではありません。
一人暮らしをする方ならば感じたことのあるメリットやデメリットだと思います。
他にも病院から近いアパートやマンションに一人暮らしする方は、家から職場まで近くなるといったメリットがある代わりに、緊急の呼び出しがあったり、交通費が出ないといったデメリットがあります。
メリットに対し、デメリットが複数出てしまうと、一人暮らしに対して消極的になってしまいそうですよね。
しかし総合的に考えて、何を重要視するのか、ご自身の中でこれだけは譲れないというポイントを抑えていれば、一人暮らしも楽しく過ごせることでしょう。
まとめ
新しい環境での生活は、わくわくして楽しそうなイメージがあります。
しかし、計画的に一人暮らしをしていかなくては、新卒看護師として不自由な生活にかわってしまいます。
看護師だからと言って、決して裕福になるわけではありません。
考えればわかりそうなことでも、今一度生活費などを照らし合わせて新生活の準備に取り掛かりましょう。
今回の記事を参考に、充実した人生活が迎えれますように・・。
最後までお読みいただきありがとうございました。