せっかく取った資格 看護師

今日は、看護師として働いていると誰しも一度は言われる「せっかく取った資格なのに勿体無い」という言葉についてお話しします。

このフレーズ、転職や休職を考えたときに特に耳にすることが多いですよね。

 

でも、本当にそれは正しいのでしょうか?

 

看護師という資格を持っていることが、人生を縛る枷になってしまうのは本末転倒です。

資格の重さや「勿体無い」という言葉に悩んでいる方に向けて、深掘りして考えていきたいと思います。

 

せっかく取った資格を活かさないことは本当に「勿体無い」のか?

 

看護師の資格は、確かに取得までに多くの努力が必要です。

看護学校の授業、実習、国家試験の勉強など、並大抵の努力では乗り越えられない壁をいくつも乗り越えてきたことは間違いありません。

 

私自身も、資格取得のために膨大な時間とエネルギーを費やしました。

奨学金を借りて学費を払いながら、勉強や実習に追われる毎日でした。

その後、急性期病棟で働き始めてからは、命に関わる現場でのプレッシャーや夜勤の負担、人間関係の難しさに直面。

多くの患者さんやその家族に感謝される一方で、心身ともに疲弊してしまう日々もありました。

 

だからこそ、転職や休職を考えるときに「せっかく取った資格だから」という理由で自分を縛ることには違和感を覚えます。

資格は確かに貴重なものですが、それを持っていることで自分の人生を狭めてしまうのは本末転倒ではないでしょうか。

 

看護師資格を取るまでの努力や経験は、資格を使わない場面でも必ず活きてきます。

むしろ、資格を取る過程で得た忍耐力や責任感は、他のどんな仕事や生活の場面でも役立つでしょう。

 

 

 

看護師として働き続けることだけが正解ではない

 

看護師という仕事には、やりがいや達成感を感じられる瞬間がたくさんあります。

一方で、それが全ての人にとって最適な働き方かと言えば、そうではありません。

特に急性期病棟や夜勤のある勤務形態は、体力や精神力が求められるため、全ての人が長期間続けられるわけではありません。

 

例えば、私の知り合いであるAさんは、新卒から数年間、急性期病棟で働き続けていました。

しかし、30代を迎える頃には体力の限界を感じ、訪問看護に転職しました。訪問看護では一人ひとりの患者さんにじっくりと向き合える時間が増え、自分のペースで働けるようになりました。

彼女は「今の働き方のほうが自分に合っている」と感じており、看護師としての満足感を取り戻したと言っています。

 

また、別の知人Bさんは、看護師から保健師へとキャリアチェンジしました。

学校や行政機関で働くことで、子育てと仕事を両立できる環境を手に入れました。

 

このように、看護師資格を持っているからこそ選べる働き方の幅広さがあります。

資格を活かす形は一つではなく、自分に合った形を見つけることが大切です。

 

 

 

看護師資格は一生ものの「お守り」

 

看護師資格の素晴らしい点は、一度取得すれば一生もののお守りとして持ち続けられることです。

資格を活かすタイミングや形は、自分のライフステージや体調に合わせて自由に選ぶことができます。

 

例えば、20代のうちは病棟でバリバリ働いていたけれど、30代で一度現場を離れ、結婚や出産を経て再び復職するケースも珍しくありません。

訪問看護、介護施設、保健センター、学校保健師、企業看護師など、看護師資格を活かせる場所は病院以外にもたくさんあります。

一時的に現場を離れたとしても、その資格があなたの強みであることに変わりはありません。

 

 

 

周囲の「勿体無い」という言葉に振り回されないで

 

転職や休職を考えたときに、周囲から「勿体無い」と言われることは少なくありません。

特に親や友人、同僚など近しい人ほど、そのような言葉をかけてくる傾向があります。

しかし、その言葉があなたの本当の幸せを考えてのものであるとは限りません。

私自身も転職を考えていたときに、「せっかく資格を取ったのに」「もっと頑張れるんじゃないの?」と何度も言われました。

その言葉に一時は心が揺れましたが、最終的には自分の気持ちを優先することを選びました。

その結果、体力的にも精神的にも負担の少ない職場に転職し、心に余裕を持って働けるようになりました。

 

大切なのは、他人の意見ではなく、自分自身がどう感じているかです。

もし今の職場での働き方に限界を感じているのであれば、それは無視できないサインです。

 

 

 

看護師資格を使わない期間も価値がある

 

資格を一時的に使わない期間があったとしても、それは無駄ではありません。

その期間を利用して、自分をリフレッシュさせたり、新しいスキルを身につけたりすることができます。

 

例えば、看護師資格を持つCさんは、一度退職し、ヨガインストラクターの資格を取得しました。

現在は、ヨガと看護を組み合わせた健康指導の仕事をしています。

 

このように、一見資格と関係ないような活動が、新たなキャリアに繋がることもあるのです。

 

 

 

自分の幸せを最優先に考えるべき理由

 

人生で最も大切なのは、資格やお金ではなく、自分の心と体の健康、そして幸せです。

看護師資格は「お守り」のようなものとして持っておけば良いのです。

無理に資格を活かそうとしなくても、自分が幸せでいられる働き方や生活スタイルを見つけることが優先です。

あなたがどのような選択をしても、それはあなた自身が納得できるものであれば正解です。

看護師資格を取るまでの努力や経験は、どんな形であれ必ず未来のあなたを支えてくれるはずです。

 

 

 

まとめ

 

「せっかく取った資格なのに勿体無い」という言葉に縛られる必要はありません。

看護師資格を持っていることは、あなたの大きな財産ですが、それをどう活かすかは完全にあなたの自由です。

大切なのは、今の自分にとって何が幸せなのか、何が一番大切なのかを見極めることです。

あなたの人生は、他の誰のものでもありません。自分のペースで、心地よい道を選んでください。

その選択が看護師としての道であっても、そうでなくても、それは決して「勿体無い」ことではありません。

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