やばい病棟

看護師 免許証 資格 白衣の探偵

 

看護師という仕事には、多大な責任が求められます。

それは命に直接関わる職業であるため、私たちは常に最善を尽くし、冷静な判断を求められます。

しかし、「やばい病棟」と呼ばれるような劣悪な職場環境では、その重圧が過度にのしかかり、時には成人した大人が泣き出してしまうような異常な事態が生じることも・・。

 

今回は、「やばい病棟」にありがちな状況について深掘りし、職場改善のために何ができるのかを考えていきます。

 

大人が泣き出すほどのプレッシャー

 

病棟の勤務中に、スタッフが涙をこぼす光景を見るたびに「本当にこれでいいのか?」と自問します。

 

私が前の病院で目撃したケースでは、ある看護師が朝のカンファレンス中に上司から「患者への対応が甘すぎる」と叱責を受け、堪えきれず涙を流しました。

彼女はその後も業務をこなしましたが、終始目が赤く腫れた状態でした。

 

看護師という仕事は人の命を預かるため、ミスが許されないというのは当然のことです。

しかし、その指摘が建設的でなければ、単にスタッフを萎縮させるだけです。

泣きたくなるほどの職場環境は、もはや通常ではありません。

スタッフ一人ひとりがプレッシャーに耐えきれなくなれば、いずれ患者ケアの質に影響が出るでしょう。

 

 

 

休憩時間が15分だけではリフレッシュできない

 

看護師の仕事では、昼休憩が取れないことも少なくありません。

「15分しかない休憩中に食事を済ませ、すぐ次の業務に戻る」という話は私自身も経験があります。

特に急患が入るなど業務が立て込むと、休憩を削ることが当然のように扱われる現場も存在します。

15分では食事を詰め込むだけで精一杯であり、心身を休める時間には程遠いです。

 

これが日常的になると、スタッフは慢性的な疲労を感じるようになり、いずれ業務効率や判断力が低下していきます。

看護師が万全の状態で働けるようにするには、休憩時間を確保する体制を整えることが不可欠ですよ!

 

 

 

トイレに行く時間すらない

 

忙しい病棟では、トイレに行く暇がないことも日常茶飯事。

 

ある日、私は朝の申し送りから昼食の時間まで一度もトイレに行けないまま過ごしました。

その間に何度も患者対応や緊急コールに追われ、やっと時間ができた時には、「もうこんな時間!」と思ったほどです。

 

トイレに行けないという事態は、スタッフの健康を著しく損なう可能性があります。

頻繁にトイレを我慢することは泌尿器系の疾患を招くリスクもあり、これは労働者としての基本的な権利を侵害するものと言えます。

 

 

 

水も飲めない!?

 

「准看が水飲んでんじゃねーよ!」というセリフを耳にした人もいるようです。

 

水分補給は人間の基本的な生理的ニーズであり、それが妨げられる環境では集中力や体力が持続しません。

これが看護師という命を預かる職業で行われていると考えると、背筋が凍ります。

水分を摂らないことで起こる弊害は、熱中症や脱水症状、さらには意識障害など多岐にわたります。

 

患者の命を守るはずのスタッフ自身が倒れてしまっては、元も子もありません。職場全体で水分補給を認める文化を作ることが急務です。

 

 

 

残業前提の仕事量がもたらす負担

 

看護師の仕事は時間内に終わることが理想ですが、「やばい病棟」では残業が前提となっていることが多いです。

例えば、1人で10人以上の患者を担当し、すべての記録や処置をこなすことを要求される場合、時間内に終えるのはほぼ不可能。

残業が常態化すると、スタッフの負担は雪だるま式に増えていきます。

 

これにより家庭生活が破綻し、精神的にも追い詰められる看護師が増えています。

私はある時期、夜勤明けの残業が3時間を超えることが続き、体調を崩して休職を余儀なくされました。

このような状況が繰り返される限り、離職者が増えるのは避けられません。

 

 

 

座る暇なし、立ちっぱなしの記録作業

 

記録作業は医療の一部として欠かせないものですが、立ったままの姿勢で長時間行うのは体力的に非常に厳しいものがあります。

カートにノートパソコンを置き、移動しながら記録を行うのが一般的ですが、体にかかる負担は大きいです。

座ることができれば、体力を温存しつつ正確な記録を行うことができます。

折りたたみ椅子や、適切な高さのデスクを導入するだけで改善できるポイントであるにも関わらず、それが行われない現場が多いのが現状です。

 

 

 

毎月のように離職者が出る

 

「やばい病棟」では、スタッフの入れ替わりが激しいのも特徴のひとつです。

特に年度末には大量退職が起きることも珍しくありません。

 

知り合いのところは、年度末に5人以上が一斉に退職し、新人の補充が追いつかない状況が続いたと言います。

その結果、残ったスタッフへの負担がさらに増大するという悪循環が発生。

 

離職率を下げるには、現場で働くスタッフが声を上げやすい環境を整備し、改善を迅速に行う管理職の対応が求められます。

 

 

 

まとめ

 

「やばい病棟」を変えるには、管理職の意識改革が必要不可欠。

スタッフが安心して働ける環境を整備することで、離職率を下げるだけでなく、患者ケアの質も向上します。

改善の第一歩として、休憩時間の確保や水分補給の許可、適切な業務量の割り振りを徹底することが挙げられます。

 

また、スタッフが互いに支え合える職場文化を醸成することも重要です。

私たち一人ひとりの努力と意識が変化を生み出します。

 

大の大人を泣かす「カオスな現場」に甘んじるのではなく、未来に向けて一歩ずつ進んでいきましょう。