看護師 働き方改革 時短

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看護師の皆さん、今の職場環境に満足していますか?

 

「働き方改革」が進められ、時短制度が導入されました。

しかし、実際のところ、フルタイムで働く看護師の負担が増加し、結果的に誰もが働きづらくなっています。

病院側は「柔軟な働き方が可能になった」とアピールしていますが、現場では負担増によって疲弊している看護師が多く、特に病棟では時短勤務の看護師が増えることで人員配置が厳しくなっています。

その影響で夜勤ができる看護師が減り、フルタイムの看護師がその穴を埋める形となり、残業が増え、心身ともに追い詰められているのです。

 

また、時短制度を利用している看護師も「周りに負担をかけている」と感じ、働きづらさを覚えています。

例えば、夕方の忙しい時間帯に帰らなければならないとき、他の看護師が残業しているのを目にすると、「自分だけが帰っていいのか」と罪悪感を覚えることが多々あります。

 

さらに、時短勤務だからといって仕事量が減るわけではなく、限られた時間の中でフルタイムの看護師と同じ業務をこなそうとするため、常に時間に追われるプレッシャーを感じながら働いているのです。

 

フルタイム勤務の看護師に負担が集中!夜勤も業務も激増

 

フルタイムの看護師は、時短制度の拡大とともにますます厳しい状況に追い込まれています。

病院の経営側は「人員は足りている」と言いますが、それはあくまで数字上の話。

時短勤務の看護師も「1人分の戦力」としてカウントされているため、実際には業務の負担がフルタイム勤務の看護師に偏っています。

特に夜勤ができる看護師が減ることで、夜勤の回数が増えたり、日勤でも患者の対応に追われて休憩すら取れない状況が頻繁に発生しています。

 

看護師の仕事は、ただ単に患者を看るだけではありません。

記録業務、処置、緊急対応、家族対応など、多岐にわたります。

その中で、時短勤務の看護師が増えることで、フルタイムの看護師がその分の業務を担わなければならなくなり、気がつけば毎日残業。

勤務終了後も次の日の準備や書類作成が残っていることが多く、「いつになったら帰れるのか…」とため息をつく日々が続いています。

 

さらに、時短勤務の看護師が夜勤を免除されることで、フルタイムの看護師は夜勤の負担を増やされています。

夜勤のシフトが少ない時点で、残りのフルタイム看護師がその分をカバーしなければならないため、必然的に夜勤回数が増えていきます。

夜勤が増えれば、体力的にも精神的にも負担が大きくなり、疲れが蓄積していきます。

特に、病棟業務では患者の急変対応や夜間のケアなども求められるため、ただでさえ大変な夜勤が、ますます過酷になってしまいます。

 

 

 

チームワークの崩壊…情報共有の問題も深刻

 

病棟ではチームワークが重要ですが、時短勤務の看護師が増えることで、業務の引き継ぎがスムーズにいかなくなる問題が発生しています。

 

例えば、日勤帯で担当していた患者の処置が終わらず、夜勤帯の看護師に引き継ぐことになった場合、十分な情報共有ができないまま業務が進んでしまうことがあります。

これが原因で患者の安全管理に影響が及ぶこともあり、ミスやトラブルの原因にもなりかねません。

 

また、フルタイムの看護師に負担が集中することで、職場の雰囲気が悪化し、看護師同士の関係もギクシャクすることがあります。

「自分たちばかりが負担を押し付けられている」と感じるフルタイムの看護師が増える一方で、時短勤務の看護師は「自分たちも精一杯やっているのに、肩身が狭い」と悩んでいます。

この状況が続けば、働きやすい職場とは程遠いものになってしまいます。

 

 

 

「働き方改革失敗」の象徴…看護師の離職率増加

 

こうした環境の中で、看護師の離職率が増加しています。

フルタイムの看護師は「このままでは体がもたない」「転職したほうがいいのではないか」と考え始め、実際に転職サイトに登録している看護師も少なくありません。

しかし、転職を考えても、どこへ行っても同じような問題が発生しているため、「結局、どこで働いても同じなのではないか」と諦めてしまうケースも多いのです。

 

病院側は人員不足を補うために新人や中途採用の看護師を採用しますが、即戦力になるわけではなく、教育係の看護師の負担がさらに増すという問題も発生します。

結果として、新人の教育に時間を取られ、通常業務の負担も増加するという悪循環に陥ってしまいます。

 

こうした負のスパイラルが続く限り、看護師の労働環境は改善されることなく、「働き方改革失敗」として語られ続けることになるでしょう。

 

 

 

この状況を改善するには?時短制度と現場のバランスを考えた対策を!

 

では、どうすればこの問題を解決できるのでしょうか。

 

まず第一に、病院側は時短制度を導入するだけでなく、それに伴う人員配置や業務調整をしっかりと行う必要があります。

例えば、時短勤務の看護師が一定数を超えた場合、追加でフルタイムの看護師を採用する、もしくは業務の効率化を図るためのシステムを導入するなどの対策が求められます。

 

また、時短勤務の看護師が特定の業務に集中できるような仕組みを整えることで、フルタイムの看護師の負担を軽減することも重要。

さらに、看護師同士のコミュニケーションを円滑にし、お互いの負担を理解し合う場を設けることで、無駄なストレスを軽減することも可能です。

 

 

 

まとめ

 

今の「働き方改革」は、改革ではなく「改悪」になっているように思えてなりません。

現場のことを考えない制度では、看護師の負担は増えるばかりであり、離職が進み、人手不足がさらに深刻化するだけです。

時短勤務の看護師も、フルタイムの看護師も、誰もが働きやすい環境を整えてこそ「改革」と呼べるはずです。

働きやすい環境を本当に実現するためには、病院の経営陣が現場の声をしっかりと聞き、現実的な改善策を講じることが不可欠です。

 

このままでは「働き方改革失敗」と言われ続けてしまいます。私たち看護師が声を上げることで、少しでも良い環境が作られるよう願っています。