
入院時、患者がナースコールを押すタイミングが分からず押せないということはよくあります。
それによって病状が悪化してしまったり、違う疾患を患うということも少なくありません。
看護師側としては、ナースコールを必要以上に押してほしいと望んでいますが、看護師に迷惑をかけたくないという配慮する気持ちも患者にはあるようです。
では、ナースコールを押すタイミングがどのような時なのか、また看護師をしている私がどのようなナースコールを受けたことがあるのか紹介していきます。
ぜひこれを参考にしていただき、ナースコールを押すタイミングを知り、対処してみてください。
ナースコールを押すタイミングはいつ?

ナースコールは緊急性が高い時に押すものだと思っている人も少なくありません。
しかし看護師からするとそのようなことはなく、必要時でも押してほしいというのがあります
これは看護師の意見であるため、患者側からしたらそのようなことを把握できません。
では、ナースコールを押すタイミングとはどのようなものなのでしょうか。
看護師からの意見として、患者にナースコールを押してほしいタイミングについて解説していきます。
点滴が終わる時
入院をしていると点滴をする機会というのは多くあります。
点滴というのは人それぞれ中身が異なり、落とすスピードも違います。
点滴を始めてから終わるまで時間は異なるものの、点滴の中身がなくなりかけたり、もう落ちていないなという時や、痛みが伴う時などは絶対にナースコールを押してください。
看護師側でタイムなどをセットして極力ナースコールがなくても病室に行けるようしていますが、すぐに行けるということはありません。
そのまま多少置いておいても問題はないものの、血液が逆流してきてしまったり、場合によっては次の点滴に変える必要が出てきます。
そのため、点滴を準備している際に看護師にいつのタイミングでナースコールを押すべきかなど確認をしてみてください。
少しでも異変を感じた時

いつもと症状が変わらないという時などにはナースコールを押す必要はありませんが、いつもと明らかに状態が異なるという場合にはすぐに看護師に伝えて下さい
その際、次に部屋に来る時を待つのではなく、ナースコールを押して他に何か異常がないのか看護師に判断してもらう必要があります。
もし、多少問題はない、いつか落ち着くだろうと我慢をしてしまうと後で悪化の原因になってしまったり、場合によっては命に係わる問題になる可能性も。
また、何かあった際に問題に問われるのは看護師の方なので、そのような意味でも看護師に伝えるようにしてください。
看護師に押してと言われた時
上記のように看護師がナースコールを必要としている時が何度かあります。

自分じゃ押すタイミングが分からないという場合には、看護師に確認を取ることが一番早いので、話すようにしてみてください
また、トイレに行く際に声かけは必要なのか、ベッドから移動する際など些細な行動一つがナースコールを必要としていた時もあるので、どのような時押すのか聞いてみましょう。
きつい看護師の場合は、事前に教えてもらえてないにも関わらず、勝手な行動をしたと怒る人もいます。気を付けて下さい。
ナースコールで呼ぶ理由はどこまでならOK?
これは上記と似ているのですが、ナースコールを押して良いのはどこまでの範囲なのだろうかと気になる人もいるでしょう。
行動制限をかけられている人や、食事の管理が必要な人、何をするにも看護師の確認が必要な人など、入院している患者によって異なります。
ナースコールを押せない人の多くは遠慮する気持ちを持っていたり、ナースコールを押すタイミングが分からず戸惑っているという人も。
そのような人は看護師に毎回確認を取っても良いでしょう。

ナースコールを押さない人よりも過度に押して看護師に逐一報告してくれる方が看護師にとって問題にはならず、安心できるので確認してみてください
こんな時にナースコール!?
看護師をしていて、ナースコールに出る機会というのは多くあります。
受け持ちの患者や受け持ちではない患者など、それはその場にいる看護師が取ることも多いので、対応できる看護師が患者の元へ伺うことも多いでしょう。
私も病棟に勤めていて過去に受けたナースコールの内容を紹介します。

ナースコールを押すタイミングが分からないと悩む人は、以下のようなこともあるのだと参考にしてみてください
世間話がしたい
当時私は新人で受け持ち患者の多くは亜急性期という最も軽い患者であったことから、そこまで忙しさはなく、落ち着いて対応をしていました。
そんな時にナースコールが鳴り、受け持ちではなかったのですが私が近かったということもあって受け取り、患者さんから「病室に来てほしい」と言われたので即向かいました。
するとニコニコして患者さんは「ちょっと話をしたい」からと座るように促され、そこから世間話がスタートです。
子どものことや地域の話、私の話などを聞きたいと30分程話をした後、満足している様子でした。
患者さんの所に人がお見舞いに来ることは少なく、寂しい思いをしていたが故でした。

少しでもストレスを発散したいという人や、話をしたいという患者は少なくなく、それに耳を傾けるということも看護師の仕事の一つです
物を取って欲しい
患者さんによっては思うように動けないという人もいます。
ベッドの周囲に自分が取れるよう物を設置する人もいますが、ふと思った所に手が届かないということも少なくありません。
私が受け持っていた患者さんは、よくベッドの周囲を自分の物で囲っていたのですが、リモコンが落ちたとかでナースコールが鳴ったことがあります。
もちろん、それも看護師の仕事の一つです。
可動域に制限がかかっている場合や、無理に自分で動いて怪我をしてしまうなど事故を防ぐためにも必要時看護師を呼ぶということも必要なのです。

ナースコールを押すタイミングというのは人それぞれであり、遠慮なく何でも必要な時、他愛もない話をしたい時などに鳴らしてくれる方が看護師側としては安心できるでしょう
まとめ
ナースコール押すタイミングというのは、初めて入院した人であればなお分からないものです。
だからこそ、看護師に聞くということも一つの方法になります。
看護師は問題が起きる前に対処をしたいと思っており、また患者さんがストレスを溜めないよう、治療に専念できる環境を作っていかなければなりません。
それに協力をするという意味でも、ナースコールを押すタイミングが分からないからと遠慮するのではなく、分からないという部分は常に確認をしていきましょう。