PNS 看護方式

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PNS看護方式を導入している病院がありますが、賛否両論があります。

2人の看護師が安全で質の高い看護を共に提供することを目的に、良きパートナーとして対等な立場で互いの特性を活かし、相互に補完し協力し合って、毎日の看護ケアをはじめ委員会活動・病棟内の係の仕事に至るまで1年を通じて活動し、その成果と責任を共有する看護体制の事です。

福井大学医学部附属病院 看護部より

 

PNS看護方式は2人で行う事が基本となっていて、成果と責任を共有するとなっています。

この「2人」というところで結構意見の食い違いと言うか賛否が分かれています。

 

PNS看護方式の話を聞いた時は「これは良いかも!」と思った反面「それでも・・」と感じてしまうのも事実ですよね?

 

今回はPNS方式について考えてみたので是非チェックしてみてください。

 

看護師のPNSとは?

 

看護師 PNSとは

 

PNSとは「パートナーシップ・ナーシング・システム」の略で、先ほどもお話したように、2人の看護師が対等な立場でお互いの特性を活かしながら成果と責任を共有する事となっています。

PNS看護方式を導入することのメリットを考えていくと、パートナーと組んでお互いの得意な部分を活かし、逆に相手の不得意な部分を補えることが出来れば効率的に業務を進めていく事が出来ます。

 

白衣2

しかし、よ~く考えていくと、これってどうなの?と感じてくる場面が予想されてくるのではないでしょうか?

 

PNS看護方式を調べるとメリットばかり紹介されているのですが、現場からの声はほとんど届いてないような感じです。

考え方によってはブラック企業の社訓の様に思えてしまうのは私だけなのでしょうか・・・。

 

 

 

PNS看護方式では看護師は育たない?

 

PNS看護方式 看護師

 

白衣2

PNS看護方式を導入することで「これは良い!」と考えているのは病院の経営者が中心となっていると私は感じています

 

2人一組になれば確かにお互いの得意な部分を活かせ不得意な部分をカバーし、お互いを意識するので業務を効率よく進めていく事にもつながっていきます。

看護師は基本的に不足しているので病院側にとってみれば「効率」を重視してしまうのは仕方ないのかもしれませんが、看護師から見れば自分のペースで出来ないことがもどかしく感じてしまうのではないでしょうか?

 

もちろん個人個人の性格にもよりますが、PNS看護方式が「させられる・・」と感じてしまう看護師にとっては大きなストレスになってしまうでしょう。

 

効率化を求めすぎるあまりに、看護師個人の負担になるようでは業務をこなす事はストレスになってしまいます。

病院側の考えは効率化やスキルアップを狙ってのことかもしれませんが、組むペアが相性が合わない者同士であったり先輩後輩であった場合、最悪の場合病院を辞めてしまう看護師が出てくると私は考えます。

 

あと残念なことに、PNSを導入する病院はメリットを意識していてもデメリットを考えているところが少ないように思います。

 

 

 

PNS看護方式はやりにくいのか?

 

PNS 看護師

 

白衣2

私の意見ではあまりオススメしないPNSですが、実際に他の看護師がPNSに対しての結果調査があるので紹介していきます

 

PNS やりやすい

看護ルー 「PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)」はやりやすい?やりにくい?より

この結果から見てもわかるように4人に3人はPNSでの業務は「やりにくい」と回答しています。

 

2人で行うので相手との相性によっては最悪な環境になってしまいます。

また、良くも悪くも先輩と組んだ場合は、その人に合わせなければいけないのも結構な負担となりそうです。

 

同期の看護師と組んだ場合も切磋琢磨できる仲であれば良いかもしれませんが、そうならなければ片方に大きなストレスが溜まってしまいそうな形になりそうです。

 

 

 

PNSでペアを決める理由

 

PNS ペア 決める理由

 

実際にPNSでペアを決める場合は病院によって異なります。

どこの病院とは言えませんが「仲が良い」では、ペアにできない病院もあります。

 

またペアを決めるにあたり自分たちで決めなければいけない表向きのルールがあるのですが、結局は自分たちで決めれず主任等が決めることが多いです。

 

2人1組になるPNSですが、ペアを決めるシーンを思い浮かべてみてください。

人気があったり頼りにされている方は良いかもしれませんが、そうでなかった場合ペアを決めるまでに時間がかかってしまうかもしれません。

 

白衣2

その場合「前向きに自分は必要とされていないから頑張ろう!」と前向きに考えれれば良いかもしれませんが「私の居場所はここには無い・・」と感じてしまった看護師にとっては苦痛でしかありません

 

PNSについて紹介している病院がありますが、メリットを紹介していてもデメリットを考えていない病院が多数ある事に私は疑問を感じています。

また、現場の声として看護師の口コミを紹介している病院もありますが、やはりメリットばかり書かれている事に私は疑問を感じてしまいます。

 

PNSは「看護師のためなのか・・・?」

 

私はPNSのペアを決める場面を思い出すと「看護師の質を向上させる」目的のために「やる気をなくす環境づくり」になっているような気がしてなりません。

 

 

 

PNS看護方式の受け待ち人数

 

pns 看護 受け持ち 人数

 

PNSは基本的に2人1ペアとなるので受け持ち人数が2倍になる事が多いです。

 

白衣2

よく「1+1=2にも3にも4にもなる・・」と言われていますが、看護の仕事で「それはないでしょ!」と私は考えてしまいます

 

むしろこの考え方を言っているのが看護師であるのなら、正直ガッカリ・・。

 

もちろんパートナーにもよりますが、共有しながらの業務なので時間がかかってしまう場面も・・。

PNSを導入すると「効率化」に繋がっていくかもしれませんが、それはペア次第でありそれによって負担が増えてしまう可能性もあると思います。

 

 

 

PNSは対等な立場?

 

PNS 対等な立場

 

PNSはパートナーとして対等な立場でお互いの特性を活かし、相互に補完し合って、その成果と責任を共有する看護体制と言われています。

 

白衣2

本当に「対等な立場」で業務をこなせるのであれば、PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)は素晴らしい体制だと思います

 

しかし、「対等な立場」で業務をこなすことが出来る病院があるのか・・、私は疑問に思ってしまいます。

 

 

 

PNS看護方式の導入目的

 

PNS看護方式 目的

 

PNSは福井大学医学部附属病院看護部で開発された、新看護方式PNS(Partnership Nursing System)です。

参考 福井大学医学部付属病院看護部より

 

PNSの特徴としては

2人の看護師が対等な立場としてペアとなりお互いの特性を活かしながら業務を行っていきます。

 

期待できる効果としては

・コミュニケーション能力UP

・ダブルチェック

・先輩看護師からの学び

・インシデントの減少

・看護技術の向上

・業務の短縮

等があげられます。

 

白衣2

頼れる先輩と一緒に業務が出来るのであれば、大きな安心感になる事は間違いないでしょう

 

 

 

まとめ

 

PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)は確かに業務の質の向上に繋がっていくかもしれませんが、負担が増えていく場合もあります。

私は完全否定しませんし、看護師の負担が減る足がかりになってくれるのであれば・・と考えています。

しかし、PNSの事を知って感じたことは、PNSを導入している病院はメリットばかりを考えていてデメリットを考えていない職場があるのも事実です。

 

何事にもデメリットは少なからずあります。

PNSも看護業界を良くしていこうという形で生まれてきたと思いますが、それを名目に看護師に押し付けている病院が少なからず存在しているように感じています。

そのデメリットを感じていない病院があるのであれば、本当に看護師の事を考えているのか私は疑問に思います。

 

PNSが看護業務の向上に繋がるのと同時に本当の意味で看護師の負担が少しでも少なくなっていってほしいと私は考えます。