看護師の現場を経験していると、「まるで学校の部活みたいだ」と感じる瞬間があります。
上下関係の厳しさ、習慣や伝統への固執、そして多様性や柔軟性があまり尊重されない雰囲気…。
そんな環境では、働く人のストレスが増すばかりで、患者さんにとっても良い影響はありません。
ここでは、看護師として感じる「部活化」した職場の問題点や、それに対する知見、そして改善の可能性について述べます。
上下関係が厳しい病院のリアル
看護師の世界では、上下関係が強く意識されることが少なくありません。
先輩や上司の言うことが絶対で、反論はタブー視される場面もあります。
こうした文化は一部の病院では依然として強く残り、特に新人看護師にとっては苦痛になりがちです。
例えば、新人が業務に不慣れだと、「発達障害か?」と決めつけるような態度をとられることも。
しかし、誰もが最初から完璧にこなせるわけではありません。
むしろ、未熟さを丁寧に補う指導が必要なはずです。
「患者さんのために」という大義名分の裏側
「患者さんのために」という言葉は、看護師の行動理念として大切です。
しかし、このフレーズが誤用され、時に理不尽な言動や行動を正当化する手段になることがあります。
例えば、厳しい指導を正当化する際にこの言葉が使われることがあります。
しかし、患者さんのために本当に必要なのは、チーム全体が互いに尊重し合い、効率よく協力すること。
大声で怒鳴ったり、圧力をかけたりすることは、チームの士気を低下させ、逆に患者ケアの質を下げる可能性があります。
古い習慣や伝統に縛られる現場
一部の病院では、「これが昔からのやり方だから」という理由で、非効率な習慣がそのまま続けられることがあります。
その背景には、エビデンス(科学的根拠)が無いまま、ただ「伝統」として残ったやり方も多いです。
例として挙げられる問題として
- 軍隊の様な新人教育:目標や進捗を掲示して新人にプレッシャーを与える手法。
- ルールの優先:状況に応じた柔軟な対応よりも、形式を重んじる。
- 現代の医療現場では、こうした「伝統」は見直されるべきです。
効率的で柔軟な方法を導入し、患者さんとスタッフ双方にとって快適な環境を作る必要があります。
一部の看護師に見られる問題行動
残念ながら、全ての看護師が理想的な行動をとれるわけではありません。
中には、以下のような行動が見られることもあります。
- ターゲットを絞ったいじめ:弱い立場の人を狙う。
- 表裏のある態度:上司や患者の前では良い顔をし、同僚や後輩には厳しく当たる。
- ナースコールの放置:「患者さんのために」と言いながら、実際には行動が伴わない。
こうした行動は、病院の全体的な雰囲気を悪化させるだけでなく、患者さんの信頼も失います。
良い変化が見られる病院も
一方で、全ての病院が古い習慣に縛られているわけではありません。
最近では、以下のような改善が進んでいる職場も増えています。
- 柔軟な指導法の導入:新人が失敗を恐れずに学べる環境作り。
- 多様性の尊重:個々の能力や背景を考慮した働き方の提案。
- コミュニケーションの改善:上下関係を意識しすぎないフラットな組織作り。
私自身、以前の病院では毎朝憂鬱な気分で起きていましたが、今の職場では環境が改善され、朝から気持ち良く働けるようになりました。
環境の違いが、看護師のパフォーマンスやモチベーションに大きく影響を与えることを実感しています。
職場の選択肢と転職という手段
もし現在の職場環境があまりに辛い場合、転職や異動も一つの選択肢です。
看護師という職業は、比較的転職しやすい業界でもあります。
「自分に合わない部活なら退部する」という発想は、看護師にも当てはまります。
適切な職場を選ぶために、事前にリサーチを行い、自分の価値観や働き方に合った病院を探すことが重要。
幸いなことに、最近では働きやすさを重視した病院も増えています。
まとめ
看護師の仕事は確かに厳しい面もありますが、それ以上にやりがいのある仕事です。
「古い習慣や伝統を変えたい」と思うなら、自分がその変化の一部になることもできます。
また、看護業界全体も少しずつ進化しているので、希望を持つことが大切です。
患者さんのために、そして自分自身の健康のために、柔軟性と多様性を大切にする働き方を目指しましょう。
看護師としての未来は、自分たちの手で良いものに変えられるのです!