看護師の皆さん、退職時に有給消化をしようとしたら「そんなの非常識」と言われた経験はありませんか？
他の業界では、退職前に有給休暇を消化するのはごく普通のことです。
しかし、看護師の職場では「人手が足りないから」「他の人に迷惑がかかるから」などの理由で、有給消化が許されないことが多々あります。
しかし、有給休暇は労働者の権利。
法律で認められているにもかかわらず、なぜ看護師は退職時に有給消化をすることすら難しいのでしょうか？
これは、病院の体制や労働環境に大きな問題があるからです。
本記事では、退職時に有給消化を拒否される理由や、拒否された場合の対策、そして最終手段として労基に相談する方法について詳しく解説します。
看護師の皆さんが正当な権利を守り、スムーズに退職できるようにするためのガイドとなるように、具体的な事例も交えて説明します。
看護師の退職時に有給消化ができない現実
看護師の退職時、有給消化を希望するのは当然の権利ですが、実際にはすんなりと取得できるケースは少数派。
病院によっては、有給の申請を出した途端に「人手不足なのに無理に決まってる」「みんな取らずに辞めてるのに、なぜあなたは？」などと言われることもあります。
しかし、これが一般企業であればどうでしょうか？
会社員の場合、退職前に有給休暇を消化するのは当たり前のことです。
むしろ、企業側が「有給を使い切ってから辞めてください」と促すケースもあります。
それなのに、なぜ看護師だけが退職時に有給消化を拒否されるのでしょうか？
病院によっては、有給の希望すら出せないような職場もあります。
そのような環境では、普段から有給休暇を使うことができず、結果的に退職時にまとめて有給消化をするしかない状況になります。
しかし、それすらも許されないとなると、看護師の労働環境はあまりにも厳しすぎるのではないでしょうか。
なぜ病院は看護師の退職時の有給消化を認めないのか？
看護師の退職時に有給消化を認めたがらない病院には、いくつかの共通した理由があります。
1. 慢性的な人手不足
看護師は常に人手不足の状態にあります。
1人の看護師が辞めると、その分の業務を他のスタッフがカバーしなければなりません。
特に年度末などは退職者が多く、人員配置がますます厳しくなるため、病院側は有給消化を認めたがらないのです。
しかし、人手不足は病院の経営や管理の問題であり、退職する看護師が負担を背負うべきものではありません。
本来であれば、病院側が前もって人員補充を行い、円滑に退職できるよう調整するべきです。
2. 病院の収益に影響が出る
病院の診療報酬は、看護師の配置数によって決まります。
有給消化によって出勤する看護師の数が減ると、病院が受け取る診療報酬が減る可能性があります。
そのため、有給消化を認めると病院の経営に悪影響が出ると考えられ、消極的な対応をされることがあるのです。
3. 過去の慣習と暗黙のルール
「看護師は有給消化をしないのが当たり前」という風潮が、病院には未だに根強く残っています。
特に、古い体制の病院ほど、有給休暇を取ること自体が「迷惑行為」のように扱われることが少なくありません。
しかし、有給休暇は法律で認められた労働者の権利です。病院の「暗黙のルール」よりも、法律が優先されるべきなのは明らかです。
退職時に有給消化を拒否された場合の対処法
では、もし退職時に有給消化を拒否された場合、どのように対応すればよいのでしょうか？
1. 書面で正式に申請する
まずは、口頭ではなく書面で有給消化の申請を行いましょう。
メールや書類として残しておくことで、後々の証拠になります。
2. 病院側の対応を記録する
もし病院側が有給消化を拒否した場合、そのやり取りを記録しておきましょう。
録音できる場合は、録音しておくとより強い証拠になります。
3. 労働基準監督署に相談する
病院がどうしても有給消化を認めない場合、労働基準監督署（労基）に相談しましょう。
実際に労基の指導が入ることで、病院側が態度を変え、最終的に有給消化が認められたケースも多くあります。
退職後に有給を消化する方法
有給休暇をすべて消化する前に退職日が来てしまう場合、「退職日を延長する」方法もあります。
例えば、本来3月末に退職予定だった場合、有給消化をするために4月末まで在籍する形にすることも可能です。
ただし、この方法は病院側の同意が必要なため、事前に交渉が必要です。
看護師の有給消化問題はなぜ改善されないのか？
看護師の有給消化問題がなかなか改善されない背景には、労務知識の不足や病院側の強引な姿勢があります。
看護師が「有給を取るのは悪いことではない」と理解し、正当な権利を主張することが、この問題の解決につながるでしょう。
まとめ
結局のところ、「退職時に有給消化を認めない」病院の方が常識がないのではないでしょうか？
看護師の有給休暇取得は正当な権利であり、それを認めないのは法律違反です。
「有給消化できないのが普通」と言われても、普通ではなく、それが異常な環境だということを知ることが重要です。
「労基に相談する」と伝えるだけで態度を変える病院もあるため、泣き寝入りせずにしっかりと対応しましょう。
最後に一言。
「有給消化を認めない病院こそ、非常識だ！」
