外来看護師 仕事の内容

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何かしらの病気にかかったときに病院やクリニックで優しく対応してくれる看護師。

この方たちの多くは外来看護師です。

 

外来看護師はたくさんの仕事をこなさなくてはなりません。

しかし夜勤がなく、土日祝休みと好条件のため、非常に人気の高い分野です。

 

本記事では外来看護師を経験したことのある私が、外来看護師の仕事の内容や必要スキルについて解説していきます。

ぜひ最後までご一読ください。

 

外来看護師の仕事の内容は

 

外来看護師 仕事

 

外来看護師の仕事内容は多岐に渡ります。医師や患者に頼まれれば、ほとんどのことは対応しなくてはなりません。

 

代表的な仕事の内容として、以下の5つが挙げられます。

・医師の診察介助

・患者の一時対応

・検査の介助、実施

・診察室の準備

・事務処理

 

病棟勤務したことない方からすると、疑問を持つかもしれませんね。一つずつ解説していきましょう。

 

 

医師の診察介助

 

医師の診察を受けている時に、側で立っている看護師を見たことはありませんか?

あれは医師の診察介助を行っています。

 

医師が何かしらの指示を出した際に、すぐ対応できるようにしているのです。

場合によっては採血やX線などの検査指示がでるかもしれませんし、指示が出た場合それらに対応しなくてはなりません。

 

医師が診察しやすいようにサポートをすることで、患者のスムーズな診察につながります。

 

 

患者の一時対応

 

医師の診察を受ける前に、看護師から問診を受けますよね。

この問診は外来やクリニックによって、紙を用いて行うところがありますが、直接看護師がお話を伺うところもあります。

 

病棟勤務していた看護師なら、「アナムネ」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?

アナムネとはドイツ語で患者の既往歴を意味し、これまでの入院歴や現病歴、受診した経緯など、患者の情報を収集していきます。

 

外来看護師は患者の一時対応として、アナムネの聴取を行います。

他にも待合室で待つ患者さんの対応なども、外来看護師の仕事の一つです。

 

 

検査の介助、実施

 

外来看護師 検査

 

採血を代表とした、X線撮影やエコー検査、内視鏡検査などの検査業務を、医師の指示のもと介助、実施します。

 

採血は比較的多くの看護師が経験してきた技術でしょう。

しかしそれ以外の検査に関しては、個人の経験に偏ってきますよね。

 

クリニックなどの小規模施設になると、専属の検査技師が常駐していない場合があります。

このような場合、医師の指示に基づいて看護師が検査業務を行うこともよくある話です。

 

もちろん看護師は検査手技の勉強なんてしませんし、検査の実施は一般的ではありません。しかし医師の診察介助という名目で容認されているのが実情です。

 

 

診察室の準備

 

診察室の準備も外来看護師の仕事の一つです。

 

診察室では医師がスムーズな診察を行えるよう、事前に必要物品の準備をしておかねばなりません。

さらに医師によっては診察に使う物にこだわりがある方も。

 

クリニックなどの常勤の医師ならまだしも、総合病院・大学病院などの外来は、曜日によって医師が変わります。

一人ひとりに合わせて準備しなくてはならないため、面倒に感じる方もいるかもしれませんね。

 

 

事務処理

 

外来看護師 事務

 

これを看護師が行うのかは、病院やクリニックによっても異なってきます。

 

入院施設も有するような大きい病院では専門の医療事務がいますが、小規模のクリニックで医療事務を雇っていない場合、看護師が事務作業を代行しなくてはなりません。

 

このような時、看護師が受付から会計まで全ての作業を行うことになります。

 

単純な事務作業のみならず、電話対応や他の医療機関・施設との連絡業務など、細々とした作業も看護師が行うことになり、負担が大きいでしょう。

 

 

 

外来看護師に必要なスキルとは

 

外来看護師 スキル

 

外来看護師として働く中で、私が実感した必要なスキルは2つあります。それはタスク管理能力と対応力です。

 

 

タスク管理能力

 

外来看護師にはこなさなくてはならない業務がたくさんあり、それら一つひとつに対応しなければなりません。

 

時には一気に多くの業務が舞い込んでくることもあります。

 

こういった時に自身の中でタスク管理し、業務に優先順位をつけ効率的に作業する能力が求められます。これがタスク管理能力です。

 

私が実際にクリニックで働いていた時の話を紹介します。

 

ある時、患者さんの情報収集をしていると、一人の患者さんから話しかけられ、そうこうしている内に医師から患者さんへの指示が出たり、師長から別件での相談があったりと、一つの業務が終わっていないにも関わらず、多くの業務を任された経験があります。

 

一度に業務を依頼されると何から手をつければ良いのかわからない、混乱してしまうという方も多いでしょう。

だからこそタスク管理能力を持っていることで、多くの業務に対応できるのです。

 

 

対応力

 

外来看護師の場合、すぐ近くに医師がいる場合がほとんどですが、 1人での勤務もあります。

 

そんな時に何かしらの指示や突発的な出来事があった場合、自分一人の判断で対応しなくてはなりません。

 

少し状況は変わりますが、私がデイサービスで単発派遣をした時に急変が起きました。

そのデイサービスでは看護師を含む医療関係職は私1人しかおらず、心停止した利用者に必死で対応したことを覚えています。

 

外来看護師でも似たような状況が発生する可能性があります。

どのようなイベントにも臨機応変に対応できる能力は、外来看護師にとって必須のスキルと言えるでしょう。

 

 

 

経験者だから知る外来看護師の仕事の内容

 

経験者 外来看護師 仕事

 

外来看護師の仕事の内容が多岐にわたることはお伝えしました。

 

この章では、私のように外来看護師を経験したからこそわかる、意外な仕事内容について解説していきます。

 

 

患者さんのご機嫌取り

 

「看護師なのに、こんなことしなきゃいけないの?」とお考えの方もいると思いますが、小規模のクリニックになればなるほど、この傾向が強くなります。

 

病院やクリニックを運営するにあたって患者さんの存在は非常に大切です。

患者さんが来なければ病院やクリニックの経営は成り立たなくなり、潰れてしまいます。

 

大きい病院では、各地のクリニックや医院から紹介状をもらって、多くの患者さんが受診します。

しかし小規模のクリニックでは中々患者さんを集めるのは至難の技です。

 

そのため良く言えば患者さん一人ひとりを大切にしますし、悪く言えばご機嫌取りのような対応をしなくてはなりません。

 

実際私が働いていた時、クレーマーのような患者さんも多くいた中で、こちらに非がないにも関わらず「とにかく謝罪するように」と上司からおしかりを受けたことがあります。

 

特にクリニックはかかりつけ医として長期にわたって関わっていくことが多く、一度関係性を壊すと再構築が難しくなります。

そのためご機嫌取りのように相手の顔色を見て対応しなくてはならず、精神的にドッと疲れたことを覚えています。

 

 

医療機関とのやり取り

 

医療事務がいないクリニックでは、看護師がその業務を代行しなくてはなりません。

受付から会計に至るまで対応しますが、私が特に面倒だと感じたやり取りが他の医療機関とのやり取りです。

 

実際にあったエピソードです。

総合病院を退院した患者のフォローを、勤務先のクリニックで行うことになりました。

 

その際に病院から患者の情報提供書が送られてきましたが、これらの書類の情報収拾や整理整頓、また病院へ受け取ったと連絡するまでの作業も、看護師が行いました。

その患者が何かしらの検査のため、再度総合病院を受診することになった際にも、医師に診療情報提供書を作成依頼したり、その準備をしたりと業務が増えます。

 

通常の外来業務に加え、このような業務も並行して行わなくてはなりません。

もちろん時間に融通がつく時はいいですが、なかなかそうもいかないのが現実です。

 

そのため残業して対応することが多く残業時間のほとんどは患者対応よりも書類関係や医療機関とのやり取りが理由でした。

 

 

 

まとめ

 

外来看護師の仕事の内容について解説してきました。いかがでしたでしょうか。

 

・外来看護師の仕事内容には「医師の診察介助」だけでなく「患者の一時対応」「検査の介助・実施」「クリニック内や診察室の準備」「事務処理」などがある

・外来看護師として働くために必要なスキルとして「タスク管理能力」と「対応力」が求められる

 

外来看護師は病棟看護師とは違う業務が増え、慣れない仕事も多くあります。

また一人で対応しなくてはならない重圧もあり、精神的に疲れることが多かった印象です。

 

しかしそれらをカバーできるほどの勤務条件の良さから、外来看護師へ転職する方も多いです。

 

本記事で紹介した仕事の内容や必要スキルと照らし合わせ、自分に適性があると考えられる方は転職を検討してみるのも良いかもしれませんね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。