めんどくさい 患者

看護師 免許証 資格 白衣の探偵

 

看護師として働く中で、どうしても避けて通れないのがめんどくさい患者「厄介な患者」

 

看護師として勤務してきた中で、たくさんの患者さんと関わってきましたが、どうしても記憶に残っているのはめんどくさい患者さんばかりなんですよね。

 

この記事ではどんなめんどくさい患者がいたのか、私の実体験と共にご紹介していきたいと思います。

 

最後までお読みいただけますと幸いです。

 

私が出会ってきた、めんどくさい患者

 

患者 めんどくさい

 

私が実際に出会った、めんどくさい患者さんをご紹介していきます。

 

今思い返してみると、自分でもよくやってきたな~っと思います。

 

 

【ケース①】Aさん:60代男性、交通外傷で右大腿骨・右腕の骨折

 

その当時、私は新卒で救急病棟へ配属され勤務していました。

 

入職してから半年ほど経ったころ、交通外傷で右大腿骨と右腕を骨折したAさんという60代の男性が、救急車で搬送され入院してきました。

入院した当初、Aさんは自分が交通事故にあったことを受け入れることができず、治療やリハビリを酷く拒否していました。

 

私たち看護師にも怒鳴り散らし、リハビリのスタッフや医師にまで易怒的な口調のAさんは、次第に病棟のスタッフから煙たがられるようになっていきました。

Aさんもそれを察したのか、より頑なになり、とうとう体位変換や清潔ケアも拒否するようになっていきました。

 

チームが違い、私はAさんを受け持つことはありませんでしたが、カンファレンスなどでよく議題に上がっていたので状況は把握していました。

しかし新人の私に何かできるわけでもなく、日々の業務に忙殺される毎日でした。

そんな中、師長により急にチームが組み直され、Aさんの受け持ちを私がすることになったのです。

 

話はよく聞いていたので、恐る恐るAさんに挨拶をしにいくと、Aさんはこちらの顔を見ようともせず。窓の方を向いています。

私はくじけずに窓側に移動し、Aさんの顔をみて挨拶をしました。

 

私「Aさん、おはようございます。本日担当の看護師です。よろしくお願いします。今日は○○の検査が予定されていて……」

 

Aさんは驚いた様子でしたが、すぐに顔をしかめて、

A「検査もリハビリもやらない!お前は部屋に来るな!」

私「検査やリハビリをやるかやらないかはAさんの自由なので、それで結構です。でも私はAさんの看護をするのが仕事なので部屋には来ます。お体を拭いたり検査のお誘いは何度でもしに来ますから!」

とほぼ言い逃げのような形で言い放ち、部屋を出ました。

 

それからもしばらく勤務のたびにAさんの担当になり、怒鳴られたり無視されたりを繰り返しながらも看護にあたっていました。

 

新卒で慣れない仕事に四苦八苦する中、患者さんからもこのような当たり方をされて、当時の私は酷く悩んだことを覚えています。

めんどくさい患者でしたが、最終的にAさんとは接する中で和解でき、退院していきました。

 

 

【ケース②】Bさん:70代女性、膠原病により関節変形および廃用症候群併発

 

めんどくさい 女性

 

看護師として働き始めてから2年目になりました。

少しは日々の業務にも慣れてきた頃にその患者は入院してきました。

 

その方は普段は施設に入所されている方なのですが、数ヶ月おきに発熱とそれに伴う経過観察で入退院を繰り返している方でした。

膠原病という特殊性から、毎回その患者を引き受けるのは私の所属していた病棟です。

 

リピーターと呼ばれるその患者は、入院慣れしていて、自分で何かをしようという意欲的な様子は全くありません。

廃用症候群も進み、自分で起き上がることすらできないため、その患者への看護ケアは非常に大変でした。

 

また、動けないため基本的にベッド上で過ごす方でしたが、排尿・排便感覚は残っており、12時間おきにナースコールで「トイレお願いします」と呼ばれていました。

もちろん看護師として残っている機能は、できる限り支援してあげたいという思いはありましたが、他の受け持ちの患者のこともあるため、なかなかBさんだけの相手はできず、結局オムツへの排尿・排便となってしまったことが何度かあります。

 

オムツへの失禁のたびに、「なんで来なかったの」「遅いから出ちゃったじゃない」と責められるのが苦痛で仕方ありませんでした。

何度私もあなただけの看護師ではないと思ったことか。

 

当時の同期に話を聞くと、今でもBさんは施設に退院しては病院に再入院したりと、入退院を繰り返しているようです。

本当にめんどくさい患者の一人です。

 

 

【ケース③】Cさん:50代男性、糖尿病腎症による人工透析治療中

 

めんどくさい 患者 男性

 

当時私は転職したてで、透析関連のクリニックに勤務していました。

クリニックは午前・午後と2部制になっていて、午前は日勤が、午後は準夜勤勤務の看護師が対応でした。

 

入社してすぐの頃は日勤が多く、午後に透析に来るCさんとはほとんど関わりはありませんでした。

入職してから数ヶ月が経ち、勤務にも慣れ始めてきた頃、準夜勤勤務の話が出ました。

 

先輩から夜勤の業務内容や気をつけなければいけないことについて話を聞いていたときに、初めてCさんというかなり特殊な男性患者がいることを教えられました。

Cさんは糖尿病による腎不全で人工透析が導入されたのは数年前。仕事は公務員をしていて今も働いている…。

これだけ聞くと、特になんの変哲もない患者さんのように思えますが、Cさんのエピソードはここからが本番です。

 

なんとCさん。

このクリニックで12を争う問題児とのこと。

なぜなら糖尿病のくせに透析中にファミリーパックのお菓子を完食、スーパーで買ってきたお弁当も完食、デパ地下で買ってきた寿司などの惣菜も完食と、まるで糖尿病の方とは思えない食生活。

しかも非常に喧嘩っ早く、お向かいの位置にいた別の患者さんに対して「あいつ、俺にガンつけてきた」という不確かな理由でほぼ取っ組み合いのような喧嘩をしていたこともあります。

 

なんとか別の位置に移動してもらってその場を納めたようなのですが、このようなエピソードがてんこ盛りのCさん。

Cさんと関わるときは言動などに注意するように」としっかり教わりました。

もちろんCさんとの関わりは私も非常に苦労しました。

 

しかし私の苦労は別のベクトルです。

なぜなら逆にCさんにとても気に入られてしまったのです。

 

私のことをなぜか「本当の娘のようだと思っている」「いつでもお父さんに甘えてきなさい」と、なぜかよくわからない発言とともに大量の日用品・食料品の差し入れが届きます。

どうしたらいいのかと何度も師長に相談しましたが、「上手く交わして」と患者さんと揉め事を起こさないようにとだけ言われる始末。

 

最終的に結婚・妊娠して退職するまでそれは続きました。

退職するときに何度も連絡先を聞かれましたが、心の底から教えなくて良かったと思っています。

 

 

【ケース④】Dさん:30代男性、先天性疾患により人工透析治療中

 

めんどくさい 患者 30代 男性

 

もう一人Dさんという人工透析治療を行なっている患者さんをご紹介します。

 

Dさんは先天性の疾患により10代の頃から透析治療に取り組まれてきました。

透析治療で十数年というと、もはやベテラン的な立ち位置です。

 

幼い頃から病院に通院し、入退院を繰り返していたDさんは、看護師に対してどんどん横柄になっていき、それは私の勤務していたクリニックでも同じでした。

「自分の気に入った看護師としか話さない」「自分が認めた人以外は穿刺(透析治療における重要な操作)させない」といった強いこだわりが見られ、新人が近づこうものなら大きな舌打ちをするほどです。

 

これはどうしたものかと、関わり方に非常に頭を悩ませたことを覚えています。

何度も舌打ちをされたり、嫌な顔をされると、こちらとしても悲しくなるものです。

 

次第にDさんの元に行くのが嫌になってきてしまった自分がいました。

ですが仕事をしている以上Dさんの元に行かないといけない時もあります。

 

なんとか表情だけ取り繕ってその都度対応していました。

結局退職までの期間で、なんとか舌打ちをされない程度にまではなりましたが、常にご機嫌取りをしているようで、大きなストレスを感じためんどくさい患者さんです。

 

 

 

まとめ

 

以上が私の経験した患者さんたちになります。

どの方も私の中では非常に印象的で、私が看護師として復帰したくないと考えるようになった要因を作ってくれた方々です。

 

そういった意味では、ある意味良い経験だったのかもしれませんね。

どこの職場に行っても、めんどくさい患者はいます。

看護師も人間なので、ストレスが増えれば辞めたくもなります!

 

自分にとって限界が近づいていると感じるのであれば、転職を考えてみてもいいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。