転職希望時に病院へ見学に行くということはよくあります。
見学を無事に終え、その病院へ転職するか否かという点も今後を決めるために重要ではありますが、その前に見学先へお礼状を送るかどうかということも気になるでしょう。
見学先にお礼状を送るのは、自分なりの誠意とも言え、病院に対して感謝の気持ちを伝えるために必要となってきます。
しかし、お礼状は通常の手紙とは異なり、ある程度の知識が必要です。
では、お礼状を送る際には、どのような書き方が求められるのか、また封筒には何を選んでよいのかなど解説していきます。
書き方はもちろん、便箋や封筒選びの際などにも参考にしてください。
病院見学のお礼状の基本的な書き方
お礼状には手紙とメールがあり、もちろんどちらを選択しても良いのですが、こちらでは手紙でのお礼状について解説していきます。
手紙の場合には、まず便箋は白い無地の物を選択し、必ず縦書きになっているものを選びましょう。
筆記用具は黒のインクやボールペンを使用します
もし書き間違った場合には、修正テープなどの利用は避け、書き直すようにしてください。
では書き方について以下紹介していきます。
時候のあいさつは必ず添える
書き始めは「拝啓 ○○の候、」とスタートします。
この○○の部分には手紙を送る月に合わせて記載していきましょう。
1月:初春の候
2月:立春の候
3月:早春の候
4月:陽春の候
5月:新緑の候
6月:初夏の候
7月:盛夏の候
8月:晩夏の候
9月:初秋の候
10月:紅葉の候
11月:晩秋の候
12月:初冬の候
上記のように1月~12月まで全てにおいて時候があります。
手紙を送る際に何月なのかしっかりと確認し、言葉を間違えないように書いてください。
率直に感じたことを伝えよう
ある程度のテンプレートがいくつかあるため、そちらを参照して頂くことが一番となりますが、見学した感想については自分の言葉でしっかりと述べてください
見学をして周囲のスタッフの雰囲気はどうだったのか、どのような部分が良いと感じたのかなど、率直な意見を伝えることで印象も良くなります。
その際に、見学を通してその病院で勤めたいと思ったのであれば、その意思を伝えることも一つです。
結びの言葉と敬具は必要
結びの言葉とは「主文が終わった後に改めて終わりの挨拶をする」ということです。
例文
「略儀ではございますが、書中をもって御礼申し上げます。」
「末筆ながら、貴院の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。」
など相手に対し、これからの発展を望んでいるという言葉や、お礼を伝えると良いでしょう。
そして、次の段落の最後に「敬具」を記載します。
日付、自分の名前と宛先は最後に記載
最後にはお礼状を書いた日付を記載し、次の段落の下に自分の名前をフルネームで記載します
もし自分が学生であった場合には学校名と学年を名前の前に入れておきましょう。
そして、見学先の病院名と担当してくれた方の部署と名前を正確に記載してください。
病院名は簡単に「○○病院」と覚えている人は多いですが、正式な名前を憶えている人は少なく、知らずに「○○病院」と記載してしまうことがあります。
しかし、実際には「○○法人」とついていることや、「○○会」とついていることもあります。
そちらのリサーチも徹底しておきましょう。
病院見学の封筒の書き方と使い方
お礼状が書けたら、次は封筒の書き方と使い方になります。
お礼状の便箋や書き方などと同じように、封筒もしっかりと形にしたものが必要です。
可愛い封筒ではなく、しっかりと常識あるものを選択し、書き方を得た上で封筒にお礼状を入れて送りましょう
では、どのような封筒がお礼状に良いのか、またお礼状を送る際の封筒の書き方について解説していきます。
封筒の色は白の無地
封筒は縦入れの白いものを選びましょう。
よく茶封筒もありますが、あれば事務的なものに利用されることが多く、お礼状を送る際の封筒としては相応しくありません。
また、コンビニなどにも白い封筒は売っていますが、できるならば、文房具店などに行き、中が二重になった白い封筒にしてください。
横入れの封筒でも決して悪くはありませんが、封筒の書き方を踏まえた上でオススメするものは縦入れになるので覚えておきましょう。
便箋を入れる際には三つ折りにして封筒に入れてください。
宛名の書き方
こちらは縦入れの封筒に入れるため、宛名も縦書きになります。
順番として、
①住所
②病院名
③部署名
④肩書 名前
という形になります。
そして裏面に自分の住所と名前を記載してください。
この際、番地などはハイフンを利用するのではなく、しっかりと番地を使い、数字が二桁の場合には十を入れずに、数字のみ並べます。
例えば「12番地」の場合「一二」と記載してください。
お礼状は極力出すようにしよう
お礼状が果たして必要なのかどうか気になる人もいるでしょう。
見学に行ったけれど、そこには就職をしないと決めた場合に、お礼状などは送るべきかどうか判断にも悩みます。
この場合、お礼状を出したくないとしても、病院側に敬意を持って接するというものが社会人のマナーの一つでもあるので、就職しなくとも、しっかりと時間を取ってもらったことへの感謝として送るべきです。
見学した病院へ就職したいという場合には見学当日に作成し、翌日には発送するというように極力早めの行動を心がけると良いでしょう
遅くなった場合には記載をしておく
もしお礼状を書くことを忘れてしまって見学から間が空いてしまった場合はどうしたら良いのでしょうか。
遅れたからと出さないというわけにはいきません。
その場合にはお詫びの一言添えてお礼状を書くようにしてください。
例えば最初の部分と最後の部分に「お礼を申し上げるのが遅くなり、大変失礼いたしました。」という言葉一つでも印象は大きく変わります。
お礼状というのは気持ちが重要です。
お礼状を出さないということがあまり良いとは言えないため、最低限のマナーとして守っていきましょう
転職サイト利用時は不要になります
転職サイトを利用し、担当者がついた上で見学に行った場合には担当者が日取りから条件まで全てにおいてサポートをしてくれます。
そのため、見学を終えた後は担当者が病院側へ連絡をしてくれるため、自らお礼状の作成などは必要がありません。
どうしても自分からお礼状を渡したいという場合や、本当に必要ないのかどうか不安という場合には、お礼状について担当者に確認をしてみてください。
まとめ
お礼状は看護師の病院見学に限らず、どのような職種であっても社会のマナーとして必要となってきます。
お礼状の書き方はもちろん、便箋や封筒などの決まりが実際にあるため、しっかりと調べてから書いて送りましょう。
インターネットを利用して検索をすると、定型文がいくつもあるので、そちらを見本として書くことも一つです。
お礼状の作成、封筒選びなどは徹底し、病院側に感謝の気持ちを伝えて下さい