保健師の仕事に興味はあるけれど、どうやって保健師になれるのか分からず先に勧めないと思い悩んでいるあなた。
自分の状況によって、保健師になる方法が異なります。
そこで、実際に保健師として働いている私が、最短で保健師になるにはどうすればいいのか解説します。
最短で保健師になるには
最短で保健師になるには、自分の状況によって異なる2つの方法があります。
それは、あなたが看護師の免許を持っている場合と、そうではない場合です
保健師になるためには、看護師の免許が必須。その有無によって、保健師の資格取得までの道はちがいます。
それでは、各々について詳しく解説してきますね。
看護師の免許がある場合
既に看護師の免許がある場合保健師になるには、最短1年で保健師の資格をとり、見事就職先が決まれば翌年には保健師として働くことが可能です。
看護師の免許だけがある人のほとんどは、看護専門の短大や3年制の看護専門学校を卒業後、看護師国家試験に合格し、看護師免許を取得しています。
そして、看護師として現場で働いている中で「保健師として働いてみたい」と保健師に興味をもち、保健師養成学校を受験し編入。
看護師課程は終了しているので、保健師にとって必要な地域保健に関わる内容を1年間で勉強することになります。
1年間の実習や授業を経て、その年度にある保健師国家試験を受験。
無事に合格することで、晴れて保健師の免許を取得といったルートが一般的です。
看護師の免許が既にある分、授業の内容もスーッと頭に入ってくるので、1年間はあっという間に過ぎることでしょう。
ただし、看護師としてフルタイムで働きながら保健師養成学校で勉強するのは過酷
1年間は仕事をせずに学校の勉強に集中し、合間にパート看護師をしているといった編入生が多くいます。
仕事を辞めて勉強だけに取り組むのか、看護師のスキルを低下させないために合間に働くかは、ご自身の状況に合わせて考えていきましょう。
看護師の免許がない場合
看護師の免許がない場合、看護師と保健師の両方を勉強した後に両方の国家試験に合格することで、ようやく保健師として働くことが可能です。
そのため保健師になるには最短でも4年はかかることを覚えておきましょう。
看護師の免許を取得してから保健師を・・・と、のんびりしていると年数ばかりが過ぎていきます。
最短ルートは、もちろん看護師+保健師資格の両方を取得すること。
一般的には4年制の看護大学に入学し、同時に看護師と保健師を学び、在学中に両方の国家試験を
受験し合格するというルートで、保健師の免許を取得しています。
もう1つルートがあります。
看護専門学校や3年制の短大在学中、「保健師にも興味がある」と感じた場合に、保健師養成学校に編入するといったルートです。
どちらの場合も国家試験に合格さえできれば、最短4年で保健師になることができます。
ただ、保健師養成学校は全国でも限られた学校にあり定員数も少なく、そして人気が高い。
もしかしたら簡単に編入することが出来ない可能性もあります
看護師の免許がない方で、看護学校に入る前から「保健師に興味がある」「保健師になりたいんだ」という気持ちが強いのであれば、4年制大学に入学というルートが最短であると言えるでしょう。
保健師の学校の選び方
保健師になるための学校には、主に3つの種類があります。
前述している通り、
看護系の4年制大学
3年制の短大や看護専門学校
保健師養成学校
の3つです。
各々の学校の特徴を知ることで、自分がどの学校を選べばいいかを判断する基準ができます。
では1つずつ詳しくお話していきますね。
看護系の4年制大学に通う
看護系の4年制大学には、国立大学や保健医療専門学校があります。
4年制大学の特徴は、看護師と保健師どちらも並行して勉強し、両方の国家試験を受験できることです。
実際に私自身もこのパターンで、看護師と保健師の資格を取得しました。
看護師の勉強は、分野ごとの看護、疾患の勉強がメインです。
保健師の勉強は、看護師の勉強内容とリンクする部分はありますが、法律や規則、疫学統計、地域の健康課題を診断するといった少し難しい内容を学びます。
そのため、国家試験前の勉強量は看護師だけの勉強の倍になります。
ただ、1つの学校に通うだけで2つの資格が取得できるというメリットは、この4年制大学の一番の強みですよ
3年制の短大や専門学校に通う
看護系の3年制短大や専門学校の特徴は、在学中は看護師だけを集中して勉強し、まずは看護師免許の取得をすることです。
看護師と保健師の両方を並行して勉強する4年制大学とは異なり、3年間みっちりと看護師の勉強ができます。
その分、「多くの試験を乗り切るために、とりあえず暗記しておこう」という余裕がない勉強の仕方を避けられます。
学生時代により多くの看護の知識を身につけられるメリットがありますよ。
保健師の資格も取りたいという場合は、次に説明する保健師養成学校に編入します。
つまり、3年生のときに看護師国家試験の受験と保健師養成学校の編入試験を受ける必要があるということです
保健師にも興味はあるけれど、まずは看護師の勉強をして免許を取得したいと思う方には、このルートがおすすめです。
保健師養成学校に通う
保健師養成学校の特徴は、1年間でじっくりと保健師の勉強、保健師国家試験だけを受験できることです。
この保健師養成学校に入る方のほとんどは、看護学校に在学中で看護師免許は取得予定であるが保健師の資格も取るために編入する方が多いです。
それ以外では、現在は看護師として働いているが保健師の仕事もしてみたいと思い入学する方がいます。
この学校では保健師免許は取得できますが、保健師として働くためには看護師免許が必須。
そのため、専門学校からの編入生で看護師国家試験に落ちた場合は、次年度は両方の国家試験に合格する必要が出てきます
保健師養成学校は、看護専門学校とは異なり全国各地あちこちに設置しているわけではありません。
また、入学できる定員数も少ないため、しっかりと編入試験の勉強をして合格する大変さがあります。
私が通っていた4年制大学には保健師養成課程があったので、各学年に編入生がいました。
1学年60人だとすれば、編入生は10人でした。
保健師養成学校に入学することは狭き門だということを知っておくと良いでしょう。
保健師として働くために必要な試験とは
前述しているように、保健師になるためには4年制大学や3年制専門学校、保健師養成学校の課程を無事に終了し、看護師と保健師の両方の国家試験に合格する必要があります。
そして、さらに保健師として働くためには就職先によって必要な試験が異なるので覚えておきましょう。
保健師が最も多く働いている分野は、各都道府県の保健所や市町村の保健センターといった行政の分野です。
行政保健師として働くためには、公務員試験を受ける必要があります。
つまり、必要な試験は
看護師国家試験
保健師国家試験
公務員試験
の3つということになりますよね。
例えば4年制大学を卒業後、新卒で行政保健師になるための最短ルートは次の通り。
①4年生の夏~秋頃にある、就職希望地域の公務員試験を受験
②4年生の冬にある、看護師国家試験と保健師国家試験を受験
この流れが一般的です。
3つの試験に必ず合格しなければ、最短で行政保健師として働くことは出来ません
実際に私が通っていた大学でも、3年生頃から公務員試験対策を行っており、保健師になるために早い時期から公務員試験の勉強をしていた看護学生が何人かいました。
採用人数も少ないのにもかかわらず人気が高いので、その年に合格できず再チャレンジする人も普通にいます。
行政の分野で働く以外の場合は、一般企業や民間、学校が就職先のため、採用試験はあっても必死に勉強をする必要はそこまでありません。
保健師免許を取得した後、自分がどの道の保健師になりたいのかによって、勉強すべき試験が増えることを知っておきましょう。
そして、なりたい保健師像を目指して出来るだけ最短で進めるように準備をしていくことが大事ですね。
まとめ
最短で保健師になるにはどうしたらいいのかお話していきました。
保健師になるために必要な自分の状況と、それに合った対策をしていかなければ、ズルズルと時間だけが過ぎてしまいます。
今回の記事を読むことで、自分に合った最短ルートを見つけることが出来るので、数回読み直してみてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。