看護師は他の就活生と比べると、就職しやすい職業と言われています。
しかし、看護学生の中には自分の成績が悪いことで就職に影響を与えてしまうのではと不安に思っている人も多いでしょう。
確かに学校での成績は大事です。
でも成績が悪いからと言って就職できないわけではありません。
むしろ優秀な成績の看護学生ほど心配だと言われることも。
今回は、看護学生の成績が就職に影響するのか解説します。
ぜひ参考にしてくださいね。
看護学生の成績は就職には影響ありません!
看護学生にとって実習の評価は気になるものですが、実習の成績が悪くても就職には影響ありません。
ただし看護学生の中でも、よほど実習態度が悪かったり記録物がひどい内容だったりした場合、病院によっては成績を考慮するケースもあります
では、実習の成績と就職が関係している就職先とはどのようなものがあるか解説します。
看護学生に人気があり就職希望者が多い病院
一つ目は、看護学生に人気があり就職希望者がたくさんいる病院です。
採用にあたり、当然ながら採用試験の結果が採用の合否に直接関わります。
この採用試験で合格点をしっかりと超えていれば問題ありません。
ただし!、合否に迷うような採用試験の結果の看護学生の場合は、学校の成績を参考にして合否を決めることもあります!
看護学生の就職活動は、国家試験の前に終わっていることがほとんど。
そのため、病院側が採用の合否は、「看護師免許取得予定者」として決めます。
採用試験で合格点ギリギリな看護学生は、看護師国家試験が危うく、もしかしたら合格できない事も考えられますよね。
病院側がせっかく内定を出しても学生が国家試験に合格しなかったら、入職する予定の看護師が欠員になってしまいます。
病院にとっては多大なる迷惑ですよね。
そうならないように、学校の成績が悪い看護学生は採用しないという病院もあります。
つまり、人気があり就職希望者が多い病院の場合は、合否を決める材料に成績が影響するということを覚えておきましょう。
大学病院などの教育を重視している病院
二つ目は、大学病院などの教育を重視している病院です。
大学病院のような学生への教育や看護研究を行う病院の場合は、新人看護師として入職した時から看護学生への教育に関わる必要が出てきます。
当然ながら、採用試験では専門分野や小論文を見てその学生の看護師としての資質を判別したり、面接で病院にふさわしい看護師になれるのかを確認したりします。
ただ、そのような教育機関を担う病院では、学校の成績が優秀な学生を好むことは自然なこと。
教育する側になった時、医学的根拠や正しい知識と技術から指導をすることが必要になります。
そのため、学生時代に成績が悪い看護師には任せられないと思われてしまいます
学校の成績が全てでは無いのですが、就職する際に採用合否の判断材料になることがあるので、成績が良いに越したことはありませんよね。
実際に私が大学の附属病院に就職する際、学校の成績証明書を提出しました
このように成績表を提出するということは、採用試験と成績表どちらも就職には影響があると思っておくと良いでしょう。
以上のような2つに当てはまる病院以外に就職したい場合は、学生時代の成績よりも採用試験の結果が重視されることがほとんどです。
学校の成績アップも大事にしながら、採用試験で良い結果が出せるように対策するようにしましょうね。
成績が優秀な看護学生ほど就職後に心配が?!
学校での実習や学科の成績が優秀な看護学生は、当然ながら勉強ができてしっかりと自分の考えを持っています。
就職試験では専門試験や小論文、面接も印象良く合格することができるでしょう。
ただし、成績が優秀な看護学生ほど就職した後が問題になることもあります
その点について、詳しく解説していきますね。
リアリティショックで悩む
成績が優秀な看護学生は、就職後に看護師の仕事のリアリティショックを受けて悩むことがあります。
その結果、仕事を続けることがツラくなり休職や退職をしてしまうことに。
成績が優秀だと言うことは、しっかりと勉強ができる上に実習態度や看護記録は学生の見本となるような学生です。
看護の勉強をきちんとひたむきに取り組んでいるおかげで、看護師の仕事が出来ることに対して希望と喜びなど高い向上心を持ちながら就職します。
しかし、やりがいや希望だけでは看護師の仕事は務まりません。
嫌な事や悲しい事、ツラい事に直面するからです。
看護師は大変な仕事なんだと頭では理解して就職しても、実際に様々な場面に出会わなければ看護師の仕事の本質を知ることはできません。
仕事をしている中で、特に新人時代はたくさんの問題にぶつかります。
そんな時に真面目に真っ向から問題にぶつかると、そのリアリティショックで気持ちが潰れてしまう。
それが学生時代に成績が優秀な人に多く見られると言われています。
逆に学生時代に成績が悪い人には、自分なりに手の抜き方が分かっているため、就職した後に問題にぶつかってもうまく仕事ができる人が多いのです
プライドやプレッシャーが負担になる
成績が優秀な人は、看護学生の頃から周りの学生や先生から一目置かれる存在であることが多いです。
自分でも気づかずに、「私は成績が良くなければならない」と思い続けており、就職した後も周りの期待に応えなければと勝手に思ってしまいます。
そうすると、自分は看護師になっても優秀だというプライドや周囲からの評価が気になり、仕事が面白くなくなりプレッシャーを感じてしまうことに。
私自身、看護学生の頃の成績が優秀というわけではなかったのですが、大学病院で同じ病棟に配属された同期の中で唯一の大学出身者だったので、それだけでプレッシャーでした
他の同期の子には負けられない、少しのミスでも恥ずかしいと思いながら仕事をしていました。
人一倍勉強し、病棟内の研修では積極的にスライドを作って、「自分は出来る看護師」をアピールすることに必死だったのを覚えています。
それ以上に学校での成績が優秀だった人は、就職した後にプライドを守ることや周りからの期待というプレッシャーに耐えられなくなるのは当然のように感じます。
しかしながら看護学生時代に成績が優秀な人は、リアリティショックやプレッシャーで押しつぶされないメンタルを持っていれば、成績が悪い人と比べれば就職に有利であることに間違いありません。
成績が悪くても信頼される看護師になれる!?
看護師として患者さんからも同僚からも頼られるためには、根拠に基づいた知識や看護技術は必須です。
でも看護学生時代に成績が良い人がみんな信頼されるわけではありません。
成績が悪い人でも、病院に就職すれば信頼される看護師になることができます。
看護師の仕事は勉強だけが出来ればいいわけではないからです
信頼される看護師になるためには、人間性も大事です。
どんなに成績が良くても、人を見下したり嫌味を言ったりするような看護師では誰も付いていきません。もちろん患者さんにも伝わってしまいます。
自分の成績が悪いとしても、人間性を磨いて信頼される看護師になることができますよ。
まとめ
人気の病院や教育機関である大学病院では採用合否の判断に成績表が影響する可能性がありますが、看護学生時代に成績が悪いとしても、ほとんどの場合は就職に影響することはありません。
勉強ができることも大事ですが、自分自身が楽しく看護師としての仕事が続けられて、患者さんや同僚からの信頼が得られるような人間性を持っていることも大事になります。
誰からも必要とされる看護師になれるように、看護の勉強も教養もしっかりと身につけていきましょう。