コンサルは責任取らん!非常勤医を首切り!看護師スタッフギリギリ!

看護師 免許証 資格 白衣の探偵

 

看護師として日々働く中で、病院経営に外部コンサルタントが入ると職場の雰囲気や環境がガラリと変わることがあります。

私の以前の勤務先でも、非医療者のコンサルが導入されてから、非常勤医師が次々と解雇され、看護師や他のスタッフがギリギリの人数でフル回転させられるようになりました。

 

1人でも休むと現場が回らないというギリギリの状態が続き、ついには優秀な常勤医も辞め始める事態に。

 

現場を支えるスタッフの負担が増える中、「これで経営改善と言えるのか」と疑問を抱かずにはいられません。

今回は、コンサル導入による職場の変化や、その影響について考えてみます。

 

コンサルがもたらす「改革」の裏側

 

コンサルタントが導入されると、まず目に見える形で行われるのが「改革」と称したコストカット。

 

特に医療機関では人件費の割合が高いため、コスト削減の対象になりやすいのが人員配置です。

非常勤医師の削減や、看護師・事務スタッフの配置を必要最低限に抑えるなど、短期的なコスト削減が行われます。

 

しかし、このような「改革」の裏には大きな問題があります。

 

コストカットで短期的な利益が向上しても、現場の負担が増え、働くスタッフのモチベーションが低下。

医療は人の力に依存している部分が大きい業界であるため、こうした削減が現場の崩壊に繋がる可能性があるのです。

 

 

 

人員削減がもたらす現場の危機

 

コンサル導入後の遺残の職場では、スタッフの数がギリギリに調整され、フル回転で業務をこなす毎日が続きました。

 

例えば、1人のスタッフが休んだだけでその日の業務が回らなくなることも珍しくありません。

このような状態が続くと、残ったスタッフへの負担が増大し、心身の疲労が蓄積します。

その結果、優秀なスタッフが退職を選ぶケースが増え、さらなる人員不足に陥るという悪循環に。

 

現場の声を無視した無理な人員削減は、医療機関全体の信頼を損なう危険性すら孕んでいます。

 

 

 

コンサルは「責任を取らない」

 

コンサルタントが導入されると、「改善」を求められることが多いですが、彼らがその結果に責任を取ることはほとんどありません。

 

コンサルの主な役割は、設定されたKPI(重要業績評価指標)を達成することであり、それが病院全体にどのような影響を及ぼすかは考慮されない場合が多いのです。

特に非医療者のコンサルの場合、医療現場の実情を理解せず、表面的な数値だけで判断を下すことがあります。

その結果、現場の負担が増え、医療の質が低下するという問題が発生します。

 

結局、責任を負わない外部の意見に基づいて組織運営が変わるのは、現場にとって百害あって一利なしと言えるでしょう。

 

 

 

医療と経営のバランスを考えるべき

 

医療機関が健全な経営を保つためには、確かに収益性の向上が必要です。

 

しかし、そのために現場のスタッフを犠牲にするようなコスト削減が行われては本末転倒!

医療は単なるビジネスではなく、人々の健康と命を守る社会的な役割を果たすものです。

 

そのため、利益追求と医療の質のバランスを慎重に考える必要があります。

コストカットに頼るだけでなく、業務の効率化や患者へのサービス向上による収益改善を目指すことが重要です。

 

また、医療スタッフが安心して働ける環境を整えることが、結果的に病院全体の利益にも繋がるはずです。

 

 

 

現場の声を無視する経営陣の問題

 

コンサルタントが導入される背景には、経営陣が現場の声を十分に聞かず、外部の意見に頼りがちな状況があります。

現場で働く看護師や医師たちは、日々の業務を通じて多くの課題や改善点を把握しています。

 

しかし、その声が経営陣に届かず、外部のコンサルの提案が優先されることで、現場との乖離が生まれてしまいます。

経営陣は、現場スタッフが安心して働ける環境を作ることが、自らの責任であることを再認識する必要があります。

外部の意見に頼るのではなく、現場のスタッフと一体となって課題解決に取り組む姿勢が求められるのです。

 

 

 

人材流出が招く職場崩壊の危機

 

優秀なスタッフが辞めることで、職場全体の運営が大きく揺らぐことがあります。

以前の職場でも、コンサル導入後に非常勤医の解雇が相次ぎ、常勤医や看護師も次々と辞めていきました。

スタッフの減少によって業務負担がさらに増え、残った人たちの疲労感が限界に達する状況が続いていきます。

 

医療現場では、個々のスキルや経験がチーム全体の力に直結します。

そのため、一度人材が流出すると、その影響は深刻。

経営陣は、短期的なコスト削減だけでなく、長期的な人材確保と育成の重要性を理解するべきです。

 

 

 

コンサルの役割とは何か

 

本来、コンサルタントの役割は、現場を効率化し、持続可能な改善策を提案することにあります。

しかし、実際には表面的な数値改善や短期的な利益追求に偏るケースが多く見られます。

特に医療現場のように複雑な業務が絡む場合、現場の実情を無視した提案は逆効果になることが多いのです。

 

コンサルタントを導入する際には、経営陣が適切な指示を出し、現場と連携した改善策を求めることが必要。

また、コンサルの提案が現場に与える影響をしっかりと見極め、実施の可否を慎重に判断する姿勢が重要です。

 

 

 

まとめ

 

医療現場で働く看護師として、コンサル導入による改革の影響を間近で感じるたびに、「現場の声がもっと尊重されるべきだ」と痛感します。

医療は人と人との関わりの中で成り立つ仕事であり、現場のスタッフが疲弊してしまえば、患者へのケアの質も低下してしまいます。

コンサルに頼るのではなく、現場の声をしっかり聞き、医療スタッフが安心して働ける環境を作ることが、経営改善の本質です。

私たち看護師としても、日々の業務の中で気づいた課題を積極的に提案し、より良い職場環境を目指していくことが大切だと感じています。