看護師 夜勤 回数

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病棟や施設で働く看護師につきものの夜勤。

 

夜勤が多いと、生活リズムが狂ったり、体型に変化が出たりする一方で、銀行や市役所にいきやすい、通勤時の混雑を避けられるといったりする声も聞かれます。

 

本記事では、看護師の夜勤回数の実態を調査し、夜勤のスケジュールやメリット・デメリットについてご紹介してきます。

 

ぜひ最後までお読みください。

 

看護師の2交代が増え続けている理由

 

看護師 2交代

 

日本医療労働組合連合会が出版している月刊紙「医療労働」によると、2019年度の3交代の病棟は全体の60.7%2交代の病棟は全体の39.3%となっています。

 

総数から見ると、3交代の方が多いですが、2000年度の3交代の病棟の割合は92.3%と、3交代制の病棟の割合は年を追うごとに減少しているような状況です。

2交替病棟の経年推移

参考 2019年度 夜勤実態調査

 

 

3交代の病棟が減っている要因には、3交代ならではの課題に直面しているためです。

 

 

3交代の課題とは

 

看護師 3交代

 

3交代の課題とは、以下の2点です。

・日勤→深夜勤、準夜勤→日勤が体力的に辛い

・休日が取りづらい

一つずつ確認していきましょう。

 

 

・日勤→深夜勤、準夜勤→日勤が体力的に辛い

 

3交代の場合、勤務が終わった8時間後に勤務が組まれることがあります。

 

例えば、日勤→深夜勤の場合です。

日勤を1730分に終えたとします。

自宅に帰宅し、晩ご飯や入浴を済ませたのが20時で、そして深夜勤務のシフトが組まれていた場合はその4時間後には、もう勤務できる体勢になっていないといけません。

 

2時間、多くて3時間仮眠した後、また出勤し、情報を収集して勤務となると、しっかり休む暇もなく勤務となってしまいますね。

 

もし日勤の時に残業せざるを得ない状況だった場合、最悪の場合、そのまま深夜勤務なんてことも…。

 

勤務の疲れを残したまま次の勤務となってしまうため、3交代は体力的に辛いと言われています。

 

 

・休日が取りづらい

 

3交代勤務の場合、シフトの回転が早く、まとまった休日が取りづらいと言われています。

 

そのため長期の休暇はもちろんのこと、連休も取りにくい勤務体制です。

 

 

 

I C U・C C U看護師の2交代の夜勤回数が増加

 

ICU CCU 看護師

 

さまざまな部署で増加している2交代制ですが、それは3交代の代表格でもあったI C UC C Uも例外ではありません。

 

徐々にI C UC C U3交代から2交代へ変わってきています。

 

日本看護協会が発表しているデータから、それぞれの夜勤状況を見ていきましょう。

 

 

3交代の夜勤回数

 

3交代の病棟では1ヶ月の平均夜勤回数は7.62回となっており、前年の7.69回と比較すると、少なくなっています。

 

日本看護協会は月の夜勤回数の上限を8回としたガイドラインを発表していますが、I C UC C Uで働く看護職員は、この上限を上回っているところが多いです。

 

日本看護協会は、看護の職能団体として夜勤・交代制勤務による健康・安全・生活への影響を少なくする観点から、夜勤・交代制勤務の「勤務編成の基準」11項目を提案します。

基準3

夜勤回数

夜勤回数は、3交代制勤務は月8回以内を基本とし、それ以外の交代制勤務は労働時間などに応じた回数とする。

日本看護協会 夜勤・交代制勤務に関するガイドラインより

 

I C UC C Uの1ヶ月の夜勤回数が9回の看護職員は18.8%10日以上が19.5%と、上限を超えた勤務をしている方が約4割もいることがわかりました。

夜勤 日数別 割合

参考 2019年度 夜勤実態調査

 

次いで、急性機一般病棟が27.4%、回復期リハ病棟が26.9%となっており、I C UC C Uの夜勤回数が他の部署に比べて多いことが伺えます。

 

同様に2交代の場合のデータも確認していきましょう。

 

 

2交代の夜勤回数

 

2交代の病棟では1ヶ月の平均夜勤回数は4.12回となっており、前年の4.01回と比較すると、増えています。

平均 夜勤回数

参考 2019年度 夜勤実態調査

 

3交代同様、I C UC C Uの夜勤回数は他の病棟よりも多くなっており、平均より多い4.5回〜5回の看護職員が26.4%5.5回以上が32.1%と、上限を超えた勤務をしている方は約6割と半分以上の方が平均より多い夜勤をこなしていることがわかります。

 

次いで夜勤回数が多い病棟として、地域一般病棟が40.3%、急性期一般病棟が35.7%となっています。

 

 

 

2交代の看護師の勤務時間とスケジュール

 

2交代 スケジュール

 

では2交代看護師の勤務スケジュールをご紹介していきます。

 

まずは日勤の勤務スケジュールです。

7:45 出勤
8:00 病棟到着、情報収集
8:30 日勤開始、申し送り
9:00 午前業務開始
12:00 休憩
13:00 午後業務開始
16:00 看護記録記入
17:30 退勤

 

次に夜勤の勤務スケジュールです。

16:00 出勤、情報収集
17:00 引継ぎ
17:30 食前薬準備、食事配布
18:30 バイタルサイン測定、食後薬の服薬管理、口腔ケア
19:00 休憩
20:00 眠前の準備、トイレ誘導
21:00 消灯
0:30 勤務の入れ替え、尿測・ドレーン管理
2:00 ラウンド・仮眠
4:00 ラウンド
5:00 尿測・ドレーン管理
6:00 起床、バイタルサイン測定
7:00 食前薬準備、食事配布
7:30 食後薬の服薬管理、口腔ケア
8:30 申し送り
8:45 看護記録記入
9:00 退勤

 

適宜、おむつ交換や体位変換、吸引、点滴交換などを挟みますが、日勤の時とは違い、清潔ケアがないため身体的な負担は少なくなっています。

 

ただし、2交代制の場合、3交代と比べても拘束時間が長く、精神的な負担は感じるかもしれませんね。

 

夜勤時は日勤の時よりも看護師の人数も少ないですし、何かしらのトラブルや急変、緊急入院などが発生した時は休憩・仮眠も取れないほど忙しくなります。

 

 

 

2交代看護師のメリット

 

2交代 看護師 メリット

 

2交代制の時のスケジュールをご紹介しました。

 

この章では2交代看護師のメリットとデメリットについてお伝えしていきます。

 

まずメリットとして、以下の3点が挙げられます。

・まとまった休日を取りやすい

・次の勤務までしっかりと休むことができる

・生活リズムが作りやすい

一つずつ見ていきましょう。

 

 

・まとまった休日を取りやすい

 

2交代の場合、シフトが日勤もしくは夜勤のみのため、まとまった休日を取りやすくなっています。

 

流石に2週間など長期の休暇は取れないと思いますが、5連休などの同僚の協力があれば取得も可能です。

 

私自身、連休を希望していた際に同僚と夜勤を代わってもらい、連休を作ったりしていました。

 

その連休で旅行に出かけたり、実家に帰ったりと、休日を楽しく過ごすことができました。

 

 

・次の勤務までしっかりと休むことができる

 

2交代の場合、日勤と夜勤の入れ替わりにおいても、勤務開始はその翌日です。

 

つまり、日勤修了後は次の勤務まで、ほぼ丸一日休むことができます。

 

多少残業したとしても、自宅でゆっくり過ごせるのは非常に嬉しいことですよね。

 

 

・生活リズムが作りやすい

 

2交代の時、日勤か夜勤の2つのパターンしかないため、生活リズムが作りやすく、体調も整えやすくなっています。

 

また夜勤明けで朝日を浴びながら帰ることができるため、それが気持ち良いと話している同僚もいました。

 

 

 

2交代看護師のデメリット

 

2交代 看護師 デメリット

 

次に2交代看護師のデメリットをご紹介しましょう。

 

デメリットとして挙げられるのは以下の2点です。

・勤務の拘束時間が長い

・忙しいと休憩が取れない

こちらも一つずつ解説していきます。

 

 

・勤務の拘束時間が長い

 

2交代の場合、準夜・深夜と続くため、一回の夜勤で16時間ほど勤務することとなります。

 

日勤と比較しても2日分に換算でき、肉体的・精神的に大変です。

 

 

・忙しいと休憩が取れない

 

スケジュールのところでもお伝えしましたが、夜勤時は看護師の人数も日勤と比べて少ないです。

 

そのためイレギュラーな事態が起きた時に対応できる人物が少なく、忙しいとその分休憩時間が取れなかったり、仮眠時間を返上して働いたりなんてこともよくある話です。

 

休憩時間が短い中で、16時間も勤務するのは体力的にも辛いですよね。

 

 

 

まとめ

 

今回は看護師の夜勤についてお話してきました。

夜勤業務は看護師にとって大きな負担の1つです。

夜勤がどのくらい大変なのかは、本当に経験してみないとわからない部分もあります。

今後、新しい制度などできるのかわかりませんが、少しでも負担が減ればと考えます。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。