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看護師として働く中で、人間関係のトラブルや夜勤による体調不良で限界を感じたとき、「保健師になりたい」と思う人は多い。
私もその一人でした。
このままずっと看護師を続けていくことで、自分の心身を壊してしまう。
そう思い、看護師から保健師に転職しました。
それ以外で看護師の仕事も好きだけど、保健師の仕事もしてみたいと思い転職を考えている人もいます。
どのような理由であっても、看護師から保健師になることは可能。
私自身の経験も含めて、看護師から保健師の転職に成功する方法を解説していきます。
看護師から保健師になるには
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看護師から保健師になるには、現時点で保健師の免許があるかどうかで転職成功までのプロセスが変わってきます
ここでは、保健師に転職するためにどのような行動をすればいいのか、順を追って説明していきます。
これがなければ保健師にはなれない
看護師から保健師になるためには、保健師の免許を持っていることが必須です。
もし保健師の免許を持っていないのであれば、保健師養成課程がある学校に入学し、そこで1年間保健師の勉強をすることになります。
保健師国家試験を受験し、見事合格して初めて保健師になる準備が整います。
ただし、保健師養成学校は数多くありません!
その上、入学の定員数も少ない!
保健師になるためには、何としても入学しなければなりません。
看護師の仕事をしながら、入学試験の勉強をして受験をする大変さはありますが頑張る以外の方法はありません。
保健師として働く場所について知る
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保健師の免許を取得しているのであれば、転職を成功させるためにしっかりと情報収集することが大事
まずは自分が保健師としてどんな職場で働きたいのかを決めます。
そのためには、保健師が働く場所について知っておく必要がありますね。
保健師が活躍する主な分野は次の通りです。
①行政保健(公務員)
②産業保健(企業などに勤める)
③学校保健(大学などの健康管理室)
④健診機関(民間の健診センターなど)
どの分野で保健師になった自分が活躍したいのか、しっかりとイメージしてくださいね。
また看護師だけの職場とは違い、人間関係がクリーンな職場が多いです。
そのため、働く場所の他には、給料や福利厚生などの情報をまずは確認しておくと良いでしょう。
採用試験を受験する
自分がどの分野で保健師として働きたいのか決めたら、求人を探し応募します。
一般的な転職と同様です。
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ただし、採用人数は若干名と少なく、毎年あちこちに募集があるとは限りません。
何か特別な事情がない限り、一度保健師として入職すると定年まで辞めずに働く人が多いのがその理由です
もし自分が住んでいる地域の行政保健師になりたいと思っても、その年に運良く採用があるわけではありません。
そのため、どうしても行政保健師を目指したいのであれば、広範囲で募集を探すしかありません。
また、行政の分野は人気が高いので高倍率。
不合格になることも考えて、試験日が重ならない求人を見つけて、複数受験することが重要なポイントとなってきます。
他の分野の保健師については、数年に1回の採用や現時点で働いている保健師が定年になるまで採用する必要が無いという所もあります。
このように保健師になるには、
・どんな場所でもいいから保健師の仕事がしたい場合
・どうしてもこの分野で保健師の仕事がしたい場合
と、理由によって求人の探し方や採用試験の受け方が違うのです。
看護師から保健師になるときの注意点
看護師から保健師になることは誰でも可能。
ただし、転職してから「あー、やっぱり看護師の方が良かった」と振り返ることがあります。
それは看護師と保健師の仕事のちがいによるものでしょう。
ここでは、看護師から保健師に転職するときの注意点を3つお話します。
この注意点を念頭に置いて、保健師の転職を考えてみましょうね。
看護師より給料が低い場合が多い?
看護師の給料は働く場所によって変動はありますが、病院であれば夜勤手当や特殊勤務手当が含まれるので、その分給料は高めです。
一方で保健師は、夜勤手当のような特別な収入はありません。
そのため、看護師時代にもらっていた給料よりも低い場合が多いのです。
高い給料が欲しいと思い保健師に転職しようと思った場合は、しっかりと給料を下調べした後に転職を決めないと失敗します。
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働く場所により、保健師の給料にも差は出てきますが、看護師よりも給料が下がる可能性があることは忘れてはいけない注意点です
保健師の採用枠はごくわずか
看護師の就職では、採用人数が多く何か特別な問題がない限り入職試験を受ければ内定をもらえることがほとんどです。
しかし保健師の場合は毎年何十人も採用する、そんな職場はまずないと思ってください。
行政保健師、いわゆる保健所などで働く公務員の保健師の場合は、年齢制限もありますし毎年採用しません。
採用するとしても、1~2名の若干名の場合がほとんどです。
そのような事情を知らずに、倍率が高い採用試験を受けても合格する可能性は低いということを覚えておきましょう。
すぐにでも保健師になりたい人は、採用される可能性が高い職場を選ぶといいでしょう。
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働きたい職場がある人は、看護師を続けながら採用試験を受けることで、不合格だとしてもまた来年受けることができます
看護師のスキルは成長できない
看護師として今まで培ってきた採血や注射、検査の技術などのスキルは、保健師になると発揮する機会は、ほとんどありません。
つまり、看護師のスキルを成長させることが出来ないということです。
機会は少ないですが、保健所の感染症担当であれば採血をすることはあります。
しかし、もし採血や注射のスキルを衰えさせたくないと思った場合は、保健師への転職を考え直した方がいいのかもしれません。
看護師から保健師に転職する際は、これらの3つの注意点を分かった上で転職先を決めるようにしましょうね。
保健師に向いている人の特徴
看護師から保健師になりたいと思っても、中には実際に働いたら自分には合わなかったと看護師に戻る方もいます。
前述しているような3つの注意点は知っていても、自分が保健師に向いているのかは別。
そこで、保健師に向いている人の特徴を主に3つ挙げましたので参考にしてくださいね。
人との会話が好きな人
看護師も患者さんと会話をして関係を築くことが大切な仕事の1つですが、保健師も同様。
保健師は、コミュニケーションを図る相手は赤ちゃん~高齢者、健康な人~病気の人と幅広い年齢層。
また、連携した仕事ばかりなので、同じ部署内だけではなく他機関・他職種とのコミュニケーションが必須になります。
そこで、人と会話をすることが好きな人は保健師に向いています。
人と人は直接顔を見て会話することで信頼関係を築くことができるので、「初めての人と会話することが苦手」「自発的に会話できない」という人は、保健師の仕事が苦痛になるでしょう。
課題を発見し解決する力がある人
保健師の仕事の1つに、健康課題を掘り出し解決することがあります。
看護師の仕事でも、患者さんの訴えから看護計画を立案、看護、アセスメントし次の課題を見つけ出すということを毎日していますよね。
看護計画の立案~評価までを苦痛なくスムーズに行えているのであれば、対象や課題の内容は違っても保健師としての業務はしっかりと行えるでしょう。
粘り強さや忍耐力がある人
看護師をしていた時はバタバタと忙しく看護をしていたのに対して、保健師の仕事は、パソコンに向かって記録書いたり事務作業をしたりと地味な作業をすることも多いです。
また、看護のようにケアをすれば目に見えて改善されたことを実感できるわけではありません。
つまり保健師の仕事において、対象となる相手や地域のために事務的な作業を粛々と行う忍耐力、じっくりと考察し粘り強く対応することは大事な能力と言えます。
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これら3つの特徴を見て、自分なら大丈夫だと思えるのであれば、保健師として働くことが出来ます
まとめ
看護師から保健師になるにはどうしたらいいのか?
また、気を付けなければいけないこと等を話してきました。
看護師から保健師になるには、自分なりの理由をきちんとまとめてから転職しましょう。
看護師から保健師への転職を成功させるために、自分自身を見つめ直すことも大切ですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。