看護学校というのは看護師になるために入学し、病気のことや看護師としての役割、医療など様々な分野を学びます。
短い所では約2年、長い所では4年間通い、国家試験に向けて学生一同頑張っていきます。
しかし、看護という分野は一般の学科に比べてとても忙しく、学ぶことも多く挫折する生徒もいます。
「もう学ぶことが嫌だ」と思う人もいれば「私は看護師に向いていないのかもしれない」とネガティブな気持ちになる人もいるでしょう。
それは何故なのでしょうか。
看護学生が最もぶつかる壁とはどのようなものなのか、またそうなった時の対処法などを私の経験を踏まえてご紹介していきましょう。
つらいから看護学生を辞めたい!
看護学校を辞めたいと思う看護学生は少なくありません。
看護師を目指していたのに国家試験に受かっても看護師にならずに別の職に就くという人も私の周りには沢山いました。
資格だけが欲しいという人もいるでしょうが、本気で看護師を目指していた人でさえも挫折することは多いです。
それだけ看護学生の時期はつらいことがあるということでしょう。
看護学生がやめたいと思う程つらいこととは
看護学生がやめたいと思うのは明確なきっかけがあります。
看護師を目指して入学した学校、当初はそれなりの覚悟も決めていたでしょう。
しかし、そんな覚悟も打ち砕く程のやめたくなる理由が看護学生の中で起こってしまうのです。
看護学生が最もやめたいという気持ちになる理由を4つ紹介していきましょう。
実習がつらい
看護学生には実習が必須項目となり、学生の後半は学校生活の半分を実習で使います。
看護学生のこの実習は簡単ではなく、本当につらいと感じる学生がとても多くいます。
その実習でつまずけば、やめたいと思う看護学生もいるでしょう。
その理由の多くは指導者との関係です。
指導者は看護師になるわけですが、命を預かる仕事ということもありかなり厳しく指導が入ります。
やること全てに理由を求め、その答えが違えばきつい言葉がくることもあります。
看護学生は生活習慣が乱れる
これは実習中に限った話ではないのですが、看護学生の勉強量はとても多く、進むのも早いのでついていくことに必死です。
そして、常に模試が行われます。
このように少しでも気を抜くと勉強に置いてかれることもしばしば。
実習中にはレポートが毎日あり、その枚数も1枚や2枚ではなく、多い時は5枚近くのレポートを提出しなければいけないこともあります。
このように看護学生の間は勉強詰め、レポート詰めでとてもきつくつらいものです。
私にとっては睡眠時間があまり取れなかったという大変さが今でも思い起こすことがあります。
このような生活習慣を繰り返すことで、睡眠不足や食欲低下など体調も乱れていき、「つらい」「やめたい」と思うことが何度もあります。
患者さんを看ることがつらい
実習では実習病院側と教師によって選ばれた患者さんに看護学生がつきます。
その患者さんの病状によっては実習生が苦労することもたくさんあります。
患者さんにどのような看護計画を立てるかという苦労ももちろんありますが、それ以上につらいことは患者さんが病気で苦しんでいる姿や、痛みに耐える姿を見ることです。
小児などに関わればその気持ちは更に強くなり、実習で患者さんを看ることが心苦しいという状態になる看護学生も少なくありません。
コミュニケーションに悩む
実習中、コミュニケーション能力は絶対求められます。
実習の大半を患者さんと過ごし、どのように看護計画を立てるのか、患者さんはどのようなことに悩んでいるのかなど情報収集も必要です。
しかし、患者さんと出会ったばかりの時や無口な方であった際、沈黙が一番看護学生につらい状況になるでしょう。
患者さんによっては「声をかけるな」というオーラを出してくる人も。
そうなると学生は何もできなくなるので、手持無沙汰になりその日は何もできずレポートもできないという場合も出てきます。
そのような状況が看護学生にとって実習がつらいものと認識が変わり、辞めたいと心に抱えることも多くあるでしょう。
看護学生をやめたらどうなる?
看護学校をやめるとどうなるのか先が見えないことに不安を感じる人も多いでしょう。
その気持ちが先走り、看護学校をやめるという決心がつかないこともあります。
では、実際に看護学校をやめた場合どうなるのでしょうか。
もちろん、今までに看護学校をやめた人は何人もいます。
あなただけ看護学校をやめる気持ちと葛藤しているわけではありません。
看護学校をやめた人は年齢にもよりますが、新たに別の大学に入学したという人もいれば、就職を選んだ人もいます。
看護師を目指さなくとも患者さんと関われる看護助手という仕事や介護職など様々な分野はあちこちにあります。
また、准看護師の資格を持っていれば正看護師より給料は少なくなりますが、看護師として働いている人もいます。
このように、看護学校をやめたからと将来が閉ざされるわけではありません。
看護以外の職種に就いている人も多くいるでしょう。
看護学校をやめるというのは一種の選択肢であってその一つの決断が人生の終了ではないということを覚えておきましょう。
両親や周囲の人が何か言ったとしても、頑張りすぎることで精神的に病んでしまう、看護師の職に結局就かないという決断よりは多少マシなのではないでしょうか。
よく考えて決断をした後、その選択肢が間違いではないことに自信を持ち、先を歩むこともあなた自身を守る一つの方法です。
つらい看護学生を辞めたいときに見つめなおしてほしい事
看護学生をしていて、悩まないという人はいません。
勉強でつまづいたり、実習でつまずいたりと多くの不安や心配事というのは出てきます。
その都度自信を無くしつらいこともあるでしょう。
しかし、看護学生を辞めたいわけではない、ただこのまま続けて自分は看護師になれるのだろうかと悩んでいる場合は以下紹介していく方法を試してみてください。
そうすることで、気持ちも少し前向きなるでしょう。
ストレスを発散する
看護学校に限る話ではないのですが、ストレスというのは何かしらの形で常に身体や心に負担をかけます。
そういう時に一番重要となるのは『ストレス発散方法』です。
看護学生は勉学や実習に全て時間を奪われがちですが、その中で少しでもストレスを発散できる方法を見つけておきましょう。
例えば、少しの時間でもいいので友達と話す、ショッピングに出かける、カラオケに行くということも一つ。
他にも家で出来るストレッチや睡眠、身体に負荷がかからない程度の食事など何かしら自分に合うものを見つけましょう。
SNSを利用して仲間を見つける
現代、インターネットを利用することで多くの人と出会うことができます。
その中には同じ趣味を持っている人や、同じ悩みを持つ人など繋がることは簡単です。
もし看護学生がつらい、やめたいと感じた時はぜひ一度同じ悩みを持っている人がいないか探してみてください。
そうすることで、自分と同じ境遇の人がいるという安心感を得られることができたり、お互いに悩みや愚痴をこぼすことでスッキリできるなどメリットがいくつもあります。
先生に相談する
もし実習中の出来事で患者さんのことや指導者さんのことについて悩みがあったり、勉学面で留まってしまった時は、信頼できる教師に相談してみてください。
教師の中には、怖い教師や頼りにならない教師もいるでしょう。
しかし視野を広げて見てください。
必ずあなたを支えてくれる教師がいます。
教師は看護師として育て上げることはもちろんですが、学生達が看護師の道を進めるように手助けもしてくれます。
必ずあなたのための助言をくれるでしょう。
再度目標の確認、将来をイメージする
もしつらくて投げ出してしまいそうな時ややめたいと少しでも感じた時、看護師を目指そうと思った時や看護学校に入学した当初の気持ちを思い出してください。
初心にかえることで新たに心を入れ替え頑張ろうと背中を押してくれます。
それでもつらい、やめたいと感じた時は将来をイメージしてみてください。
看護師になった時の自分、夢を達成できた時の瞬間など幸せな時をイメージすると心も落ち着いてきます。
まとめ
私もそうでしたが、ほとんどの看護学生は大変な思いをして勤勉に勤めています。
時には辞めたくなったり悲しくなることもありますが、自分のやっている事に誇りを感じてください。
特別な職種とは言いませんが、とても大切な看護という職を目指しているのですから・・・。
今一度、なぜ看護師になりたいのか?
思い出してみてはいかがでしょうか。