どのような職業にも必ず職業病というのはあるでしょう。
もちろん看護師にも職業病と言うのは存在し、その職業病で苦痛を感じることもあれば、くすっと笑ってしまうことも。
この看護師職業病あるあるは病院、クリニックに限らず、どこに勤めていても共通する部分であり、多くの看護師が共感するでしょう。
では、看護師の笑える職業病とは何があるのでしょうか。
また、なぜそのような職業病を持ってしまうのか理由も含めて紹介していきます。
最後には他の看護師や私が体験して笑える職業病を紹介していきますので、ぜひ見て下さい。
看護師の多い職業病BEST5
看護師の多くが思う看護師の笑える職業病について紹介していきましょう
これは看護師ももちろんですが、身内や知り合いに看護師がいるという人は分かるのではないでしょうか。
笑える職業病BEST5として5つ紹介していきますので、自分又は看護師が身内にいるという人は当てはめてみてください。
人の血管をガン見してしまう
看護師はたくさん注射や採血をしてきています。
血管というのはおおよそある場所は決まっているものの、血管の形、深さ、太さなどは個々で大きく異なります。
そのため、「看護師泣かせ」と言われるくらい血管が見つからない人も少なくありません。
看護師をしていると、ついついどこに良い血管があるのかなど採血をする必要がない人でも観察してしまうことも。
プライベートでは、身内はもちろんショップの店員さんやカフェの店員さんなど腕が出ていればガン見してしまい、採れそうな血管があれば、「見つけた」と嬉しくなったり、血管が出ている人は「採りやすそう」と思ってしまうこともあります。
専門用語を使う
看護師は働いている時間も多く、周囲は専門用語が飛び交っています。
吐き気は「嘔気(おうき)」、気だるさは「倦怠感(けんたいかん)」、咳は「咳嗽(がいそう)」など、一般の人が使う言葉とは明らかに違うでしょう。
記録を記載する時も基本医療用語を使い、医療従事者間でもそれは当たり前です。
そのため、プライベートでも症状を表す言葉を使う場合には専門用語になってしまい、そこから看護師だとバレてしまうことも少なくありません。
また時間を言葉にすることは、基本24時間で伝えます。
午後2時と言わずに「14時」というように決して間違えないようにすることも。
これも看護師や医療従事者だからこその時間を表し方でもあるので、体にしっかりと沁みついているでしょう。
医療ドラマにつっこむ
日本の医療ドラマは実は看護師や医師からするとつっこみたくなることが多くあります
人間関係であったり、処置の仕方、飛び交う言葉など、実際はドラマにあるようなことはありません。
イケメン医師やおっちょこちょいな看護師、愉快な仲間などと表すこともありますが、実際の医療現場は和気あいあいとしている所は少なく、イケメン医師も多くはありません。
おっちょこちょいな看護師はもっての外で、看護師全てがピリピリした空間で仕事をしていることもあります。
点滴の刺し方や使う用語などにも詳しければ、それにつっこむことも少なくないでしょう。
清潔・不潔を私生活でも意識する
看護の現場は常に清潔を求められます。
袋の開け方から手袋の外し方までしっかりと指導されており、それは体が覚えているでしょう。
そのため、プライベートでも清潔操作というのは当たり前と化しており、看護師だからこそのやり方を無意識に行っています。
手袋を外す時には、必ず不潔区域を触らないように裏向きにして外してくるんでから捨てたり、一つ一つの行動が終わればその都度手洗いや消毒をするなど、必要以上にやってしまうことも。
病人ではないのに観察してしまう
プライベートで高齢者がいれば、必要ないにも関わらずアセスメントをしてしまい、転倒リスクやADLや顔色などを無意識に確認してしまうこともあります
ベテラン看護師の場合には、すれ違った人の体臭等や顔色によっては疾患を感じ取るなど、観察力が鍛え抜かれたが故に分かる人もいます。
一般の人では分からない小さな変化に気づくこともあり、具合が悪そうであれば知らない人でも声をかけ、触って分かる範囲で判断をすることもあるでしょう。
笑える看護師の職業病の体験談
これは個人的な体験談になります。
私が看護師をしていて最も多くある看護師の職業病であり、家族を巻き込むことも少なくありません
もちろん私だけの看護師の笑える職業病ではなく、他の人も思うことがあるのではないでしょうか。
夏場は腕ばかり見てしまう
暑い時期になると多くの人が腕が出る服を着ています。
そのため近くに腕が出てくるとちらっと血管を見てしまうというのは誰しもあるでしょう。
私ももちろんその一人で、腕をまじまじと見てしまうことが多くありました。
特に女性の腕は血管が細いことも多くあるため、そこからどの血管であれば採血が出来るかなど真剣に考えることも多くあります。
また、親しい人であれば、血管を触らせてもらい弾力を見たり、角度を確かめたりすることも何度かあります。
海外の医療ドラマで勉強する
日本で放送される医療ドラマでは「そういうことはまずありえない」とツッコミを入れることもありますが、海外の医療ドラマは病気や外傷の処置方法などが的確で、見入ることが多くあります。
自分にはない知識でも、ドラマを通すことで改めて学べることも多いでしょう。
私はよく海外の医療ドラマを見ていますが、こちらは検査値に関してや治療方法、病気の症状なども学べるので非常に良い機会となります
もちろん、自分の知識によって疾患を当てたり、治療方法の答え合わせなどもできるので、ぜひ気になる方は海外の医療ドラマを見て下さい。
自分の体調よりも人の体調が気になる
これは看護師の多くにありますが、何か自分に症状があっても病院にすぐにかかろうとはしません。
多少の症状であれば独断で大丈夫だろうと決めることも。
しかし、家族や周囲の人が軽度であっても何かしらの症状を訴えると、すぐに病院に行くように勧めたり、連れて行こうとすることもが多く、明らかに自分よりも知っている相手に対して言うことが多いです。
私も自分が多少の腰痛や腹痛などでは病院に行くことも少ないですが、家族に腰痛が続いているということや、腹痛や下痢症状など些細なものでも病院を勧めます。
その時に言われたことは「看護師は自分のことには何も言わないけど、人にはうるさい」と・・・。
看護師の笑える職業病の原因とは
他の職業病と同じように看護師には看護師だからこそなってしまう職業病は少なくありません
その中でも笑える職業病というのは、他者から見ても自分から見ても改めてくすっとしてしまうほど。
では、なぜ看護師はそんな笑える職業病を持ってしまうのでしょうか。
その理由についていくつか解説していきましょう。
人の病気にずっと接するが故になってしまう
看護師は常に疾患を持った患者を相手にしています。
人対人という職業は多くありますが、その中でも命とも向き合う職業というのはそこまで多くはありません。
看護師は医療従事者の中で患者と最も多く接する機会が多く、患者のことを常に思い業務をこなしています。
そのため、ずっと患者のことを考えるが故に頭の中は疾患や看護技術など様々な知識が詰め込まれていくでしょう。
そのようなことが原因で、看護師という職業が頭から離れることがなく、職業病へと変わってしまったと言えます。
仕事とプライベートの切り替えが難しい
上記のように常に患者と接し、医療従事者としての経験が長くなると、頭の中には医療知識で溢れているでしょう。
プライベートで過ごす時間よりも、看護師として過ごす時間の方が多くなれば、言葉遣いや相手を見る観察力や洞察力というのも磨かれていき、仕事よりの脳になってしまいます。
そのため、看護師をしている人は日常的にも看護師という職業から離れることができず、プライベートでも看護師として行動してしまうということも一つの理由となります。
まとめ
他にも看護師の職業病はたくさんあります。
もちろん笑える職業病もあれば、笑えない程辛いものも少なくないでしょう。
笑える職業病を看護師ではない人の前で出してしまった時に笑われたり、不審がられたりすることもあり、この職業病を憎む人もいますが、それは決して恥ずかしいことではありません。
笑える職業病で、特に紹介したBEST5は看護師として必死に働いている人だからこそ出てくるものでもあるので、背筋を伸ばして、看護師だからこその職業病を自慢しちゃいましょう。