看護師は今でも圧倒的に女性の多い職業です。
女性のライフイベントとして、大きな転機になりやすいのが「出産」ですよね。
多くの方は出産後、産休・育休のため仕事を休職することになります。
以前のようには働くことができず、産休明けに転職を考える人も多いでしょう。
本記事では、産休明けに転職をするために何をすれば良いのか、またその際に発生する問題やトラブルなどについてお伝えしていきたいと思います。
ぜひ最後までお読みください。
看護師が産休明けに転職するには
産休明けに転職を考えているのであれば、事前に転職サイトなどを利用し情報収集しておくと良いでしょう。
特に育児と両立しながらの転職活動は本当に大変なので、転職を決意したのであれば早めに行動したほうが後々の考えるとオススメです。
また新しい職場が決定したら、現職の勤務先にも育休後に退職するということを伝えましょう。
退職の意向を伝えるときは、時期が重要なポイントになってきます。
転職活動中に伝えてしまうと引き留めに合う可能性があり、転職活動が思うように進みません!
逆に早く新しい職場が決まり、育休期間がまだまだ残っている時期に退職の意向を伝えてしまうと、早めに退職を勧められる可能性があります。
こちら側としては不要なトラブルは避けたいものですよね?
目安は育休が残り半年以降で転職活動を始めていくと良いと思います。
私自身、子どもが生後半年を過ぎた頃から、転職サイトに登録し情報収集を始めました。
その後1ヶ月ほどで書類選考や一次面接の日程が組まれ、さらに1ヶ月程度で内定をもらったり、入社をいつにするかなどの細かい条件面についてのすり合わせが行われました。
私の場合は、前職を退職していたので約2ヶ月ほどで入社することになりましたが、育休の期間に合わせて入社時期は調整すると良いでしょう。
産休明けに転職するときに発生する問題
転職する時はさまざまなトラブルがつきものですが、特に産休明けは育児との両立を図る必要があるため、独身の時とはまた違ったトラブルが発生しやすいです。
特に問題としてあげられるのが以下の4つです。
(1)勤務時間問題
(2)勤務形態問題
(3)預け先問題
(4)人間関係問題
どれもワーキングマザーなら一度は直面する問題です。
細かく解説していきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
勤務時間問題
産休・育休後、職場復帰する際に、いきなりフルタイムで働く方は少ないのではないでしょうか?
おそらく多くの方が時短勤務を希望されると思います。
時短勤務の場合、9:00-16:30や8:30-16:00のように勤務時間の前後30分を短縮できます。
預け先にも寄りますが、保育園に預ける場合は時短勤務は必須の条件!
他にも夜勤の有無なども勤務時間に関する重要な問題ですので、こちらも合わせて確認するようにしましょう。
勤務形態問題
勤務形態は常勤として働くか、パートやアルバイトなどの非常勤として働くかという問題です。
もちろん常勤として勤務した方が福利厚生面や給与の面でも良いでしょう。
しかし常勤の場合、夜勤が必須であったり残業もせざるをえない場合があったりします。
そのため産休・育休復帰後は無理をせず非常勤で働く方も多いのです。
また子どもの体調不良などの突発的な休暇が必要な場合に、非常勤の方が休みやすいというメリットもあります。
預け先問題
仕事復帰する際に問題となってくるのが、子供の預け先でしょう。
保育園に預ける場合、預けられる時間も決まっていますし、子どもの体調不良時などはお迎えに行かなければならないため、仕事との両立が難しくなってきます。
現在の日本は待機児童も多く、「保活」と呼ばれる保育園に入園するための活動も積極的にしていかなくてはなりません。
しかも希望の保育園に入園できず、自宅から遠い保育園や月々の保育料が高い保育園などの場合、転職先の選択にも影響してきますよね。
親族に預けるのであれば、それなりに融通は効くとは思いますが、それでも大変です。
人間関係問題
転職する上で一番悩ましいのが人間関係です。
例えば子どもの体調不良で仕事を休む時、自分の仕事は他の勤務者がやることになりますよね。
ママナースに理解のある職場なら問題ないかもしれませんが、そういった職場だけでないのも事実です。
転職するのであれば、「子どもの体調不良時に休みやすい」「急な残業が発生しにくい」といった情報も大切になってきます。
上記のようにママナースが転職する時さまざまな問題があります。
転職する・しないに関わらず、情報収集する上では上記の問題を意識すると良いでしょう。
産休明けに転職する時にオススメの勤務先は?
産休明けに転職する際はさまざまな問題に直面しなくてはいけませんね。
全てを解決するのは難しいですが、例えば残業の少ない部署や夜勤のない職場など、勤務先によっては解決できる問題があります。
オススメの職場が以下の3つです。
・デイサービス
・訪問看護
・行政または企業
どの職場も夜勤がなく、育児との両立がしやすいところとなっています。
それぞれご紹介していきましょう。
デイサービス
デイサービスとは別名通所介護とも言われており、介護保険法の第8条によると以下のように定められています。
「通所介護」とは、居宅要介護者について、老人福祉法第五条の二第三項の厚生労働省令で定める施設又は同法第二十条の二の二に規定する老人デイサービスセンターに通わせ、当該施設において入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって厚生労働省令で定めるもの及び機能訓練を行うこと(利用定員が厚生労働省令で定める数以上であるものに限り、認知症対応型通所介護に該当するものを除く。)をいう。
簡単にいうと、要介護認定を受けた方が、自宅で生活できるように支援していく施設になります。
支援方法はさまざまで身の回りの生活のサポート、特に食事支援や服薬支援、入浴支援などがあります。
これ以外にも身体機能の向上やリフレッシュを図るためにリハビリやレクリエーションなどが計画されています。
デイサービスでの勤務は日勤のみとなっていますので、夜勤もなく、また突発的な残業が発生しにくい職場だと言えるでしょう。
デイサービスでは規模にも寄りますが、多くのデイサービスでは看護師一人体制をとっているところが多いです。
そのため看護師業務は全て自分で行わなくてはなりません。
とはいっても、デイサービスの看護師が行うことはバイタルサインの確認、食事介助、服薬支援、入浴後の外介助、看護記録の作成が主な業務ですので、急変対応などのイベントは起こりにくいと考えて良いでしょう。
毎日同じ業務を行うため、突発的な残業も発生にしにくく、夜勤もない勤務先のため育児と両立したい看護師にとってオススメの職場の一つです。
訪問看護
訪問看護は1991年に老人保健法などの法改正により創設された介護保険サービスです。
寝たきりに高齢者や要介護認定を受けた方を対象に在宅での看護を提供します。
1994年には健康保険法が改正されたことで、難病疾患や障がい者も対象となり、ますます活躍の場が広がっています。
訪問看護師の仕事は基本的に日勤のみです。
場合によってはオンコールなどで夜間に自宅待機をすることがありますが、それも月に1回程度のためそこまで負担も大きくないでしょう。
また訪問看護の一番のメリットが自由に勤務を組めるということです。
例えば育児をしていく中で、成長に合わせ授業参観やPTAの集まりなど、子どもの行事に参加する機会が出てきますよね。
そうなった時に訪問看護であれば、訪問する家を減らして後日に調整したり、訪問ルートなどを調整したりすることで対応できるのです。
おそらく看護師を続けていく中で、一番融通の効きやすい勤務先が訪問看護でしょう。
行政または企業
近年、行政や企業などで従事する看護師が増えていることをご存知でしょうか?
例えば行政の代表である市役所であれば「健康管理課」や「福祉課」などに、企業であれば「健康管理室」などが主な職場になります。
それ以外にも製薬会社や医療機器メーカーなどで看護師の需要は高まっているようです。
こちらも日勤のみの働き方ですし、他の職場よりも福利厚生が充実していますので、育児と両立して働きやすいでしょう。
一般的な看護師の平均年収よりも高い水準の年収をもらえるところも魅力的ですね。
まとめ
看護師にとって産休は多くの方が直面する場面です。
産休後の転職やライフスタイルを考えていかなければいけません。
私が経験してきて思うことを、今回ご紹介していきました。
もし産休明けの転職で問題を抱えているのであれば、今回の記事が参考になればと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。